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米国財務省外国資産管理局(OFAC)は2025年9月16日、イランの軍事活動を支援する暗号資産(仮想通貨)取引ネットワークを制裁対象に指定した。
複雑化する制裁回避の手口
今回の措置は、イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)および国防省の資金調達網を標的としたものだ。
財務省によると、イラン国籍の金融仲介者2名が、香港やアラブ首長国連邦(UAE)に拠点を置くフロント企業を通じて取引を調整していた。
これらの仲介者は2023年から2025年にかけ、イラン政府による石油販売収益として1億ドル以上の仮想通貨購入を主導したとされる。
関連アドレスには合計で6億ドルを超える資金流入が確認された。
米財務省は、イランの調達ネットワークが仮想通貨を資金移動の主要手段として組み込んでいると指摘する。
銀行送金が遮断される中、仮想通貨は国境を越えて迅速かつ秘匿的に価値を移転できる「並行チャネル」となっている。
特に、米ドルと価値連動するステーブルコインやトロン(TRX)の利用が拡大している。
法定通貨をUSDTなどに変換し、複数のウォレットを経由させることで資金追跡を困難にする手法が一般化している。
最終的には、コンプライアンス体制が脆弱な取引所を通じて現金化されるケースが多い。
こうした手口は、一部ブロックチェーンプラットフォームのマネーロンダリング対策の隙を突いたものといえる。
イラン政府は制裁に対抗するため、輸入決済における仮想通貨利用を合法化している。
また、余剰石油資源を電力に変換し、ビットコイン(BTC)のマイニングを行うことで、エネルギーを直接金融資産へ転換している。
監視強化とブロックチェーンの透明性
今回指定されたネットワークは、過去に制裁対象となった組織とも深い関係を持っていた。
イラン産石油の販売を促進したアル・カティルジ・カンパニーや、ヒズボラ関連の両替商との取引も確認されている。
OFACは、特定の仮想通貨ウォレットアドレスをSDNリストに追加し、米国人による取引を全面的に禁止した。
これにより、当該アドレスと関与する第三者も二次制裁のリスクに直面する。
民間企業の対応も進んでいる。
報道によると、ステーブルコイン発行元のテザー社は、イラン関連取引所やIRGCに結びつくウォレットを凍結したという。
安全な資産管理のためには、信頼性の高い仮想通貨ウォレットおすすめの情報を確認することが重要だ。
財務省は、今回の措置が仮想通貨とシャドーバンキングを悪用した制裁回避を阻止するための継続的な取り組みの一環だと強調した。
ブロックチェーンは制裁回避に使われる一方で、その透明性が不正資金の追跡と摘発を可能にしているとも述べている。
ポイント
- 米財務省がイラン革命防衛隊の資金調達に関与した個人と企業を制裁対象に指定
- 石油販売代金の決済に1億ドル以上の仮想通貨が利用され、複雑な経路で資金移動
- ステーブルコインのUSDTやトロンなどが制裁回避の手段として悪用されている実態が判明
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