暗号資産(仮想通貨)運用会社のEvernorthは2日、リップル(XRP)の流動性動向をまとめた2026年第2四半期のレポートを公開した。
機関主導で深まる流動性と取引の集中化
同社のレポートによると、XRP Ledger(XRPL)上の分散型取引所(DEX)における取引量は、1日平均442万XRPに達した。これは前年同期比で約20%の増加となる。
また、ネットワーク上で保有される価値は平均42億6000万ドルとなり、過去6四半期で最高を記録した。
DEX取引の中でも、オーダーブック(板寄せ方式)による取引の成長が目立っている。
オーダーブック取引は1日あたり357万XRPとなり、前年同期から79%増加した。その結果、DEX取引全体に占めるオーダーブックの割合は、前年の54%から81%へと大幅に拡大している。
一方で、オーダーブック取引を開始したアカウント数は、1日あたり1,864から1,111へと約40%減少した。その影響で、1アカウントあたりの平均取引量は1日3,217 XRPとなり、前年の約3倍に増加している。
同社は、より少ないアカウントで大量の取引が行われるこの傾向を、プロフェッショナルな取引フローの拡大と分析している。
この背景には、XRPLにおける機関向けのインフラ整備がある。2026年2月に導入された許可制ドメインや取引機能が、大口の取引を促進したとみられる。
自動マーケットメーカー(AMM)からオーダーブックへの流動性の移行が鮮明になっている。
ステーブルコインの成長とインフラの進化
レポートは、リップル社の米ドル連動型ステーブルコインであるRLUSDの成長にも焦点を当てている。
XRPL上のRLUSD残高は平均5億3900万ドルに達した。前年の7300万ドルから642%の増加となり、ネットワーク上の決済手段としての利用が拡大している。
この成長を後押ししたのは、RLUSDのマルチチェーン対応などの技術的な進展だ。
2026年6月には、複数のブロックチェーン間でRLUSDを直接移動できる機能が追加された。
一方で、小売層の活動を示す指標は低下している。XRPLで取引を行うアカウント数や新規ウォレットの作成数は、前年同期比で約25%減少した。
同社はこれを、主要なブロックチェーンネットワーク全体で見られる活動縮小の一環と位置づけている。
また、規制環境の変化も流動性に影響を与えている。米国におけるXRPの現物ETFは、第2四半期に2億7300万ドルの純流入を記録した。
規制の明確化が進むことで、今後も機関レベルの資金流入が続くことが期待される。
ポイント
- XRPL上のDEX取引量は前年同期比で約20%増加し、ネットワーク上の保有価値は過去最高を記録した。
- オーダーブック取引の割合が81%に拡大する一方、取引アカウント数は減少し、大口取引への集中が進んでいる。
- ステーブルコインRLUSDの残高が前年比642%増と急成長し、機関向けのインフラ整備やETFへの資金流入が背景にある。
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