暗号資産(仮想通貨)デリバティブ取引所のBitMEXは23日、9月23日をもって取引所の運営を終了すると明らかにした。
同社の親会社であるHDR Global Trading Limitedが事業の戦略的見直しを行った結果、今回の決定に至った。技術的な障害や資金不足が原因ではなく、顧客資産は安全に保管されている。
過去11年間の運営において、ハッキングによる顧客資金の損失は一度も発生していないという。
事業の戦略的見直しによる閉鎖
BitMEXは2014年にアーサー・ヘイズ元CEOらによって設立された。
最大100倍のレバレッジをかけた仮想通貨の無期限先物契約を考案し、業界の発展に大きく貢献した。かつては世界最大級のデリバティブ取引所として君臨し、多くの著名なトレーダーに愛用されていた。
しかし近年は、他の大手仮想通貨取引所との競争が激化し、市場シェアを奪われていた。
さらに、仮想通貨市場全体の長期的な低迷や、コンプライアンスを重視する規制環境の変化も影響したとみられる。
一時代を築いた老舗取引所の閉鎖は、業界の歴史の転換点として受け止められている。
今後のスケジュールと手数料に関する注意点
運営終了に向けた手続きは、すでに段階的に始まっている。23日の発表と同時に、新規の口座開設受付は即時停止された。
8月26日以降は新規ポジションの構築ができなくなり、ポジションの縮小のみが可能となる。そして9月23日には、すべての取引サービスが完全に終了する。
この時点で残っている未決済ポジションは、すべて強制的に決済される予定だ。流動性の低い契約については、事前に通知された上で早期決済される場合もある。
取引サービス終了後もアカウントへのログインや出金手続きは引き続き行える。ただし、資産を引き出さずに放置した場合、月額50ドルまたは残高の年率1%のいずれか高い方が口座管理手数料として毎月徴収される。
長期間放置すると手数料が引き上げられる可能性もある。
同社はユーザーに対し、期限前の早めの出金を呼びかけている。
出金時には、ステーブルコインを利用して資産を退避させるユーザーも多いと予想される。また、閉鎖に乗じたフィッシング詐欺への警戒も強く促している。
ステーキングされていたBMEX(BMEX)トークンもすでに解除されており、出金可能な状態となっている。
ポイント
- BitMEXが9月23日にすべての取引サービスを終了する。
- 親会社による事業の戦略的見直しが閉鎖の理由とされている。
- 閉鎖後も出金は可能だが、放置すると高額な口座管理手数料が発生する。
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