日本取引所グループ(JPX)傘下の大阪取引所は10日、2028年頃にビットコイン(BTC)先物を導入する方針を明らかにした。
国内ETF解禁に向けた動きと連動
大阪取引所の田谷明社長はメディアのインタビューに応じ、暗号資産(仮想通貨)の先物取引を上場させる計画を語った。
金融庁は現在、投資信託法の関連規定を見直す作業を進めている。仮想通貨を投資信託の対象となる特定資産に指定する方向で調整が続いている。
この法改正が実現すれば、国内でも現物の仮想通貨ETFの組成が可能になる。目標時期は2028年頃とされている。
田谷社長は、ETFが解禁されれば同時に先物市場も整備する必要があると説明した。先物取引は、ETFを通じて仮想通貨市場に参入する機関投資家にとって重要な役割を果たす。
価格変動リスクを回避するためのヘッジ手段として機能するためだ。
現物市場とデリバティブ市場を一体として発展させる狙いがある。
大阪取引所はすでに株価指数などの主要なデリバティブ商品を扱っている。ここにビットコインの先物が加わることで、国内の主要な取引インフラに仮想通貨が組み込まれることになる。
海外の取引所に依存せず、国内で安全に取引できる環境が整う。
機関投資家の参入と市場拡大への期待
今回の動きの背景には、米国市場での現物ビットコインETFの成功がある。米国ではETFの承認後、取引高が急増し、機関投資家の資金が大量に流入した。
日本国内でも、野村ホールディングスやSBIホールディングスなどの大手金融機関が、法整備を見据えてETF開発の模索を始めている。
また、国内企業であるメタプラネットのように、企業単位で暗号資産を保有する動きも活発化している。
規制された枠組みの中で、新たな金融商品を提供する準備が進んでいる。市場関係者の間では、仮想通貨ETFが実現した場合の税制面での変化にも注目が集まっている。
現在は雑所得として最大55%の税率が適用されるが、有価証券と同様に約20%の申告分離課税が適用されるとの期待が高まっている。
税制が整備されれば、機関投資家だけでなく個人層の市場参加も大きく促進される。
大阪取引所が計画するビットコイン先物について、契約サイズや決済方法などの具体的な詳細はまだ決まっていない。今後の規制ガイドラインの策定や市場関係者との協議を経て決定される見通しだ。
日本取引所グループは、投資家保護のルールを整備しつつ、デジタル資産関連の商品ラインナップを拡充していく姿勢を見せている。世界の仮想通貨デリバティブ市場における日本の競争力向上にもつながる。
ポイント
- 大阪取引所は2028年頃にビットコイン先物を導入する方針を明らかにした。
- 金融庁の法改正による国内での仮想通貨ETF解禁と連動して市場を整備する。
- 機関投資家のヘッジ手段として機能し、国内の仮想通貨市場の拡大が期待される。
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