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市民発信の災害情報サイトの開発者は11日、サイト運営費として日本円連動型ステーブルコインによる寄付の募集状況を明らかにした。
災害情報サイトの役割と特徴
7月28日に発生した熊本地震では、八代市などで大規模な断水やインフラ被害が発生した。行政による支援情報が複数の機関から発信される中、被災者にとって必要な情報を迅速に把握することが課題となっていた。
こうした状況を受け、地震発生から2日後の30日に市民主導で「やつしろ災害情報共有」というウェブサイトが開設された。
このサイトは、給水所や炊き出し、支援物資の配布状況、自衛隊による入浴支援などの生活支援情報を集約している。
日本語だけでなく英語と中国語にも対応しており、外国人住民や旅行者の情報収集も支援する。また、利用者が自由に質問を投稿し、他の利用者や人工知能が回答する機能も備えている。
開発を手掛けたのは、八代市をホームタウンとするプロバレーボールチームのデジタル変革担当者だ。行政の公式なプロジェクトではなく、個人の取り組みとして運営されている。
地域に根ざした技術者が迅速にデジタルツールを活用し、被災地の情報空白を埋める役割を果たしている。
ステーブルコインを用いた支援の実証
開発者は8日から、日本円ステーブルコインのJPYCを用いた寄付の募集を開始した。
対応するネットワークはポリゴン(POL)に限定されている。報道によると、11日夕方までに13件の送金があり、合計1万7671円相当のJPYCが集まった。
集まった仮想通貨は開発者個人のウォレットで受け取り、サイトの運営や保守にかかる費用に充てられる。
他の被災者へ直接分配することは、電子決済手段等取引業のライセンス要件に抵触する恐れがあるため行わない方針だ。法規制の範囲内で、情報インフラの維持に資金を限定して活用する。
今回の取り組みは、仮想通貨を用いた災害支援が実社会でどこまで機能するかを検証する実証実験の側面も持っている。
JPYCの発行元企業も、熊本地震の支援スキームについて金融庁の窓口に相談していた経緯がある。新しい金融技術が災害時の支援活動にどのように貢献できるか、今後の展開が注目される。
ポイント
- 熊本地震の被災地向け災害情報サイトが、仮想通貨JPYCによる寄付の募集を開始した。
- 集まった資金はサイトの運営費に充てられ、被災者への直接分配は法規制を考慮し行わない。
- 仮想通貨を用いた災害支援が実社会でどこまで機能するかを検証する実証実験の側面を持つ。
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