バイナンスリサーチは30日、2026年上半期の暗号資産(仮想通貨)市場に関する調査レポートを公開した。
オンチェーン活動の広範な縮小と要因
レポートによると、仮想通貨の市場動向は特定の分野への資金移動ではなく、全体的なオンチェーン活動の縮小を示している。
DeFiの預かり資産(TVL)は434億ドル減少し、38%の落ち込みを記録した。また、主要な6つのレイヤー1ブロックチェーンの時価総額も2,465億ドル減少し、42%の下落となっている。
イーサリアム(ETH)の市場構造にも変化が見られる。
ETFの保有残高が600万ETH超から520万ETHへ減少する一方、企業の財務資産としての保有量は600万ETHから770万ETHへ増加した。
ネットワークのガス代は前年比で75%下落し、取引数は約50%増加したものの、チェーン全体の収益は通年で53%減少するペースで推移している。
活動の低下は他のネットワークにも波及している。汎用的なレイヤー2ネットワークでは、1月から6月にかけてユーザー操作が約77%減少し、イーサリアムの9%減を大きく上回った。
ソラナ(SOL)でもネットワーク収益が1月の4,000万ドルから6月には1,400万ドルへと大きく落ち込んだ。
さらに、上半期には207件のセキュリティインシデントが発生し、被害額は9億7,200万ドルに上った。過去6ヶ月間で最多となるこの被害が、市場の信頼性を低下させる一因となった。
予測市場とRWAの成長が示す新たな兆し
全体的な市場の縮小とは対照的に、予測市場は大きな成長を遂げている。
ワールドカップなどのイベントが需要を牽引し、月間の想定取引高は1月から6月にかけて86%増加し、516億ドルに達した。
特に6月の取引高の92%をKalshiとPolymarketの2つのプラットフォームが占めている。
スポーツ以外の予測市場も同期間に136%の成長を見せた。下半期には、イベント主導の需要が継続するかどうか、そして規制や決済の健全性が市場を支えられるかが試される展開となる。
また、現実資産(RWA)のトークン化も底堅さを示している。
この分野では、決済手段としてステーブルコインの活用も進んでいる。
BNBチェーンではトークン化されたRWAの時価総額が上半期に107%増加し、BNBは年間バーン率5.05%を記録する主要なデフレ銘柄となった。
DeFi分野の収益は、分散型取引所(DEX)やレンディングなど、実行や担保を管理するアプリケーションに集中している。
トークン化されたRWAは現金類似商品を超えて拡大しており、分配価値は7月中旬までに約340億ドルへと50%以上増加した。
市場インフラとしてのトークン化技術は、厳しい環境下でも確かな回復力を示している。
ポイント
- 2026年上半期の仮想通貨市場は、DeFiのTVLや主要L1の時価総額が大きく減少した。
- イーサリアムやソラナなど、複数のネットワークでユーザー活動や収益の低下が見られた。
- 全体的な縮小の一方で、予測市場の取引高急増やRWAのトークン化は力強い成長を示した。
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