米国政府はこのほど、押収したビットコイン(BTC)の一部を新たなアドレスへ送金した。
押収BTCを移動
米国政府は、ミゲル・ビジャヌエバ関連の押収資金として管理していた0.3348 BTC、およそ2万3,000ドルを移動させた。
資金は取引履歴のない3つの新規アドレスに分割して送金されている。内訳は0.0378 BTC、0.0024 BTC、0.0568 BTCとなっている。元のウォレットは完全に空になった。
2014年から2023年にかけて、連邦保安局は没収したビットコインを定期的にオークションで売却し、現金化してきた。
しかし現政権はこの慣行を停止している。現在は押収資産を戦略的なデジタル準備金の一部として保持する方針を採用している。
米国政府は現在、推定32万8,000 BTC、220億ドル以上を保有する世界最大級の保有者だ。今回の送金は全体から見ればごく一部であり、売却されることなく連邦当局によって完全に保持されている。
戦略的準備金としてのビットコイン
今回の送金は、デジタル資産管理の公式な枠組みであるビットコイン法(BITCOIN Act)に沿った動きだ。
同法は予算中立の仕組みを通じて、5年間で100万BTCを取得することを提案している。分散型のコールドストレージネットワークを利用し、20年間の保有期間を設ける計画だ。
今回の資金移動は、この構造化された枠組みの下でのデジタル資産の統合を実践するものだ。
2025年3月に発令された大統領令は、政府保有のビットコイン売却を停止し、戦略的準備金の形成を開始した。
スコット・ベッセント長官は、押収したビットコインの定期的な売却を停止する計画を発表している。
没収資産は押収直後に清算されるのではなく、デジタル資産準備金に組み込まれる。
政府の保持戦略は、米国をデジタル資産分野の世界的リーダーとして位置づけることを目指している。押収したビットコインをすぐに換金できる資産として扱うのではなく、長期的な戦戦的保有物として扱う方針だ。
今回の送金は、効率的な管理のために政府のデジタル資産保有を再編成し、統合する取り組みを反映している。活動履歴のないウォレットへの資産移動は、内部の資産管理手法と一致する。
売却の兆候はなく管理体制を再編
分析によると、今回の送金は差し迫った売却の兆候ではない。受け取り側のアドレスは取引所の預金ウォレットとの関連性がなく、公開オークションに先行する取引所への流入も見られない。
この動きは純粋に管理上の目的であり、内部のウォレット再編成に沿ったものとみられる。
米国政府のビットコイン保有は、10年以上にわたる犯罪の摘発によって蓄積されてきた。主な押収例には、2016年のBitfinex取引所ハッキング事件での9万4,643 BTCなどがある。
シルクロード事件やFTX関連の事件で押収された資産も、大部分が売却されずに保持されている。
過去のオークション体制下で売却されたロス・ウルブリヒトの資産は、現在では例外的な事例となっている。
連邦政府の保有量が数十万BTCに達する中、小規模な送金であっても投資家やアナリストから大きな注目を集めている。
連邦ビットコイン準備金の運用構造は公にされていないが、歴史的には司法省と連邦保安局が管理を担ってきた。ビットコイン法の枠組みに基づく統合は、保管責任の再編を示す可能性がある。
ポイント
- 米国政府は押収した約2万3,000ドル相当のビットコインを新規アドレスへ送金した。
- 過去の売却方針から転換し、現在は戦略的なデジタル準備金として仮想通貨を保持。
- 今回の送金に売却の兆候はなく、ビットコイン法に基づく管理体制の再編とみられる。
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