この記事の内容
ビットコインのマイニングプール大手Foundry USAは23日、米国を襲った冬の嵐の影響でハッシュレートが大幅に低下した。
米国全土を襲った冬の嵐「Fernan(フェルナン)」の影響により、ビットコイン(BTC)のマイニング活動に深刻な支障が出ている。
業界最大手のマイニングプールであるFoundry USA(ファウンドリーUSA)では、23日以降にハッシュレート(採掘速度)が約60%低下したことが確認された。
この嵐の影響で約200エクサハッシュ/秒(EH/s)相当の計算能力がオフラインになったという。Foundry USAのハッシュレートは、通常時の328~340EH/sから一時的に139~242EH/sまで急落した。
この大幅な計算能力の低下により、ビットコインのブロック生成時間は標準の10分から約12分へと遅延している。
Foundry USAは現在、約198EH/sのハッシュレートを維持しており、これは世界のマイニングプール全体の約23%に相当する。
影響は同社にとどまらず、Luxor(ルクソール)など他の米国拠点のプールでもハッシュレートが45EH/sから26EH/sへと減少した。
米国全体のマイニング事業者を合わせると、ビットコインネットワーク全体のハッシュレートは約30%低下し、約260EH/sが失われた計算になる。
電力網の逼迫とマイナーの協力
今回のハッシュレート急落の主な要因は、冬の嵐による米国の電力網インフラへの深刻な打撃だ。
UPDATE: #Bitcoin hashrate on FoundryUSA is down by nearly 200 EH/s, or 60%, since Friday amid continued curtailment. Temporary block production slows down to 12 minutes 🫥🫥 https://t.co/e51LyWoxjs pic.twitter.com/uIrCD5JudD
— TheMinerMag (@TheMinerMag_) January 25, 2026
特にビットコインのマイニング事業が集中しているテキサス州などでは、100万世帯以上で停電が発生するなど電力供給が逼迫した。これを受け、多くのマイニング事業者が電力網への負荷を軽減するために稼働を停止している。
この稼働停止は、停電による強制的なものだけではない。地域の電力網が限界を迎える中、マイナーが自主的に電力消費を抑える「デマンドレスポンス」と呼ばれる戦略的な判断も含まれている。
業界の分析によると、マイニング施設は電力需要のピーク時に柔軟に稼働を調整できる資産として機能しており、緊急時に電力を一般家庭へ回す役割を果たしている。
極寒の気候は冷却コストを下げるためマイニング効率を上げる側面もあるが、今回のようなインフラへのダメージはそれ以上のリスクをもたらす。
2022年のテキサス寒波の際にも同様の混乱が見られており、マイニング事業が集中する地域におけるインフラの脆弱性が改めて浮き彫りになった形だ。
ネットワークの堅牢性と今後の展望
大幅なハッシュレートの低下にもかかわらず、ビットコインのネットワーク自体は停止することなく稼働を続けている。
プロトコルの設計上、計算能力が落ちればブロック生成が遅くなるものの、システム全体がダウンすることはない。
影響を受けていない地域のマイナーが稼働を続けており、約2週間ごとの難易度調整によってブロック生成時間は再び10分程度に戻る見込みだ。マイナーにとっては、ビットコイン半減期後の収益性確保も重要な課題となっている。
一方で、マイニング事業者を取り巻く経済環境は厳しさを増している。ビットコイン価格は8万7000ドルから8万9000ドル(約1340万円から1370万円)の範囲で推移しており、収益性の低下が懸念される。
こうした状況下で、小規模で効率の悪い事業者が市場から撤退する可能性も指摘されている。
一部の事業者は、気候リスクへの対策を強化したり、人工知能(AI)や高性能コンピューティング分野へ事業を多角化したりする動きを見せている。
また、2025年にはマイニングにおける再生可能エネルギーの利用率が52.4%に達すると予測されており、電力網の回復力向上と経済性の両立を目指す戦略が進められている。
ポイント
- 米国の冬の嵐によりビットコインのハッシュレートが約30%低下した
- 最大手プールFoundry USAでは計算能力が一時60%減少した
- 電力網安定化のためマイナーが自主的に稼働を停止する動きも見られた
99Bitcoinsを信頼する理由
2013年に設立された99Bitcoinsのチームメンバーは、ビットコイン黎明期から仮想通貨のエキスパートとして活躍してきました。
毎週の調査時間
10万以上月間読者数
専門家による寄稿
2000+検証済み仮想通貨プロジェクト

