米国のビットコイン(BTC)現物ETFは9日、約1ヶ月ぶりに資金の純流入を記録した。今回の資金流入は1月中旬から続いていた償還の流れを断ち切るものだ。
ビットコインETF、米国で資金流入に転じる
米国の現物ビットコインETFは、9日に1億4490万ドルの流入が確認された。
この動きは、暗号資産(仮想通貨)市場全体の回復基調と連動している。ビットコイン価格は一時6万ドル付近まで下落したが、その後7万ドル台まで値を戻した。
しかし、2026年に入ってからの累積では、依然として約19億ドルの流出超過となっている。
オンチェーンデータの分析によると、主要な11のETFファンドが保有する資産総額は昨年10月からわずか7%の減少にとどまっている。価格変動が激しい中でも、機関投資家による保有量は比較的安定しているようだ。
経済指標と政策への注目
市場関係者は、最近のビットコイン価格下落について、レバレッジポジションの解消による売りが主な要因だったと指摘している。急激な価格変動により、強制的な清算が発生した形だ。
投資家の関心は現在、米国の重要な経済指標に向けられている。政府機関の閉鎖で延期されていた雇用統計が11日に、消費者物価指数(CPI)が13日に発表される予定だ。
また、連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長人事も市場心理に影響を与えている。ドナルド・トランプ大統領がケビン・ウォーシュ氏を指名したことで、今後の金融政策への警戒感が広がっている。
金融引き締め的な政策が取られれば、市場の流動性に影響が出る可能性がある。トレーダーたちは、新しい体制下での政策方針が投機的な資産にどう作用するかを慎重に見極めようとしている。
ビットコイン、長期見通しは依然強気
個別銘柄では、世界最大の資産運用会社ブラックロックが提供する「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」が資金流入を牽引した。同ファンドは単日で約2億3200万ドルの資金を集めている。
バーンスタインのアナリストは、ビットコインは短期的には価格変動が続く可能性があるものの、長期的な見通しについては引き続き強気の姿勢を維持している。2026年末までにビットコイン価格が15万ドルに到達するとの予測も据え置かれた。
足元の下落局面について、同アナリストは「過去の取引履歴の中で最も脅威が少ない局面の一つ」と評価している。かつてのような大手取引所の破綻やシステム全体の崩壊といった事象が見られず、ファンダメンタルズは依然として健全だとの見方だ。
一方で、ビットコインETFへの資金流入と実際の価格動向の間には、一時的な乖離も確認されている。アナリストは、市場の短期的なサポートラインはまだ不安定であり、目先は慎重なスタンスが求められると指摘した。
また、リスク分散の観点から、アルトコインにも一定の注目余地がある可能性が示されている。
ポイント
- 米国の現物ビットコインETFが約1ヶ月ぶりに資金の純流入を記録し、9日には1億4490万ドルの流入があった。
- ビットコイン価格が6万ドルから7万ドル付近へ回復したことが、ETFへの資金回帰を後押ししている。
- アナリストは短期的な変動を警戒しつつも、年末には15万ドルに達するとの長期的な強気予測を維持している。
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