日本の上場企業メタプラネットの独立社外取締役は9月29日、経営陣に割り当てた第10回新株予約権について、株主に宛てた書簡とファクトシートを公開した。
対象株式数の約41%削減によって2億2000万ドルを超える新株予約権の価値が消え、完全希薄化後の1株当たりBTCが約8.8%増えたと説明している。
41%削減で2億2000万ドル超が消滅
メタプラネットの独立取締役による書簡は、第10回新株予約権を通常の役員報酬ではなく、事業再生のための出資と創業者向けの長期インセンティブだと位置づけている。
新株予約権が設定されたのは、同社が日本でホテル事業を営む小規模で高リスクな会社だった時期になる。書簡は、経営陣が自己資金で公正価値を払って取得したもので、事業転換が成功する保証はなかったとしている。
削減後の数字では、新株予約権が対象とする株式は発行済み株式のおよそ12.5%にあたる。メタプラネットは9月11日に削減を決めており、今回の書簡は決定の背景を株主に向けて改めて示したものとなる。
2023年の総会での賛成率も示す
書簡によると、2023年2月7日の株主総会では、引受先のEVOを除いた集計でも議決権の78.3%、株主数の86.8%が賛成していた。対象株式数がその後に増えたのは、株主が承認した当初の条項が設計どおりに働いた結果で、そのつど新たに付与したものではないと説明している。
株価の推移にも触れた。2024年4月の19円から2025年9月には831円まで上昇し、1株当たりのBTCは最初のビットコイン購入時からおよそ60倍に増えたとしている。
ビットコインを財務資産として積み増す企業は、米国のストラテジーをはじめ各国で増えており、経営陣への株式インセンティブの設計が株主との争点になる構図は日本に限らない。
一方で書簡は、メタプラネットのサイモン・ゲロヴィッチ代表執行役CEOが9月11日の見直し前にあたる8月に、権利行使で取得した6400万株については触れていない。独立取締役はこの件に関する追加の説明を出していない。
ポイント
- メタプラネットの独立取締役が、新株予約権41%削減の経緯を書簡で説明した。
- 削減で2億2000万ドル超の価値が消え、1株当たりBTCが8.8%増えた。
- 2023年の総会ではEVOを除いても議決権の78.3%が賛成していた。
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