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イーサリアム財団とプライバシー技術の開発団体Open Anonymity Projectは1日、APIの利用料を身元を明かさずに払える仕組み「zkAPI」をイーサリアムのメインネットで動かし始めた。
利用者は保管用コントラクトにイーサリアム(ETH)やUSDCを預け、以後はゼロ知識証明で支払い能力だけを示す。
身元を出さずに利用料を払う仕組み
イーサリアム財団の公式ブログによると、従来のAPIキーは口座と決済手段に紐づき、送った内容がその記録に積み上がっていた。zkAPIはこの結びつきを切る。
利用者は一度だけ保管用コントラクトにクレジットを預ける。預けた残高は本人しか使えない私的な記録として扱われ、入金元まで追跡できない形になる。
支払いを承認するときは、端末上のソフトが「資金のある記録がこの支出を賄い、まだ誰も使っていない」ことだけを示す小さな証明を作る。サーバーはその証明を検証し、短時間で失効する上限付きのAPIキーをその場で発行する。残高の範囲で使う限り、支出どうしも結びつかない。
AIの利用料から始まる理由
証明にはBN254曲線上のGroth16を使い、記録を収めるマークルツリーは32階層。保管用コントラクトも同じ種類の証明を検証するため、サーバーが止まっても資金を引き出せる。端末側のクライアントはOpenAIとOllamaに合わせたAPIを提供し、既存のアプリはlocalhostを指すだけで動く。
最初の対象にAIの推論が選ばれた理由は、入力される内容が健康や資産の相談のように個人的で、請求の記録がそれを1人に結びつけてしまう点にある。同じ仕組みはRPCや画像生成、VPN、機械同士の決済にも広げられるとしており、AIエージェント関連の仮想通貨が増える中で口座を持たないまま課金する手段を置く狙いがある。
限界も明示されている。APIの提供側は内容とIPアドレスを見ており、通信の匿名化は別の層の問題になる。強い匿名性を求める場合はTorを経由し、接続ごとに回路を変える方法が挙げられている。
zkAPIは、Davide Crapis氏とヴィタリック・ブテリン氏がEthereum Researchに公開した設計の実装にあたる。メインネットに加えてSepoliaのテストネットでも動き、イーサリアムの価格予想で語られる決済用途の裾野を、課金インフラの側から広げる。
ポイント
- イーサリアム財団らがzkAPIをメインネットで10月1日に稼働させた。
- ETHやUSDCを預け、ゼロ知識証明で身元を出さず利用料を払える。
- 証明はBN254上のGroth16、記録は32階層のマークルツリーで扱う。
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