米金融サービス大手ロビンフッドは10日、独自のブロックチェーン「Robinhood Chain」のテストネットを公開した。
同チェーンは、イーサリアム(ETH)のネットワーク上で動作するレイヤー2ソリューションとして機能。技術基盤には、主要なレイヤー2技術の一つであるArbitrumのスタックが採用された。
現在公開されたテストネットは、開発者がアプリケーションを構築し、インフラを検証するための環境となる。メインネットの正式な立ち上げは数ヶ月後を予定しており、一般ユーザーによる利用はその段階から始まる見込みだ。
金融インフラとしての新たな基盤
ロビンフッドのヨハン・ケルブラット暗号資産(仮想通貨)部門責任者は、ユーザー体験の重要性を強調している。
顧客は将来的に、複雑な技術を意識することなく、同社のアプリやウォレットを通じて自然にブロックチェーンを利用できるようになるという。
同社は、このチェーンを「金融サービスとトークン化された現実資産のための許可不要なレイヤー2」と位置づけている。既存の金融商品とブロックチェーン技術を融合させ、新たな流通チャネルを開拓する狙いがある。
具体的には、株式や債券といった現実資産をデジタル・トークンとして扱う「RWA」分野への注力が鮮明だ。
ウラジミール・テネフCEOは以前より、トークン化が金融市場に大きな変革をもたらすと予測しており、今回の発表はその戦略を具体化したものといえる。
https://twitter.com/robinhoodapp/status/2021399303722258575?s=46&t=KGcJsAP-wczWsQSXHEB5dw
100万ドル規模の開発支援プログラム
ロビンフッドは開発者の参加を促すため、100万ドル規模の支援プログラムを発表した。ニューヨークやロンドンなどで開発イベントを開催し、エコシステムの拡大を図る計画だ。
テストネットでは、株式トークンなどの試験用資産を使用した開発が可能になるという。これにより、将来的な金融商品のオンチェーン取引に向けた実験が進むと見られる。
今回の動きは、競合である米コインベースの戦略と重なる部分が大きい。コインベースはすでにオプティミズム技術を用いた独自のレイヤー2「Base」を展開しており、取引所による独自チェーン開発の流れが加速している。
ロビンフッドは、セキュリティとコンプライアンスを重視した設計で差別化を図る構えだ。機関投資家にとっても利用しやすい環境を整えることで、次世代の金融インフラとしての地位確立を目指している。
ポイント
- ロビンフッドが金融特化の独自チェーン「Robinhood Chain」のテストネット開始
- アービトラム技術を採用したイーサリアムのレイヤー2で現実資産に対応
- 開発者支援に約1億5000万円を拠出し、コインベースのBaseに対抗する姿勢
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