米司法省が1月30日に公開した文書により、故ジェフリー・エプスタイン元被告が2016年、ビットコイン(BTC)の創設に関わった人物らと接触していたと主張していたことが明らかになった。
同氏は中東向けの新たなデジタル通貨開発を計画しており、暗号資産(仮想通貨)業界の黎明期における広範な人脈と、技術開発への深い関与が改めて浮き彫りとなっている。
イスラム法準拠の独自通貨を構想
公開された2016年10月13日付のメールによると、エプスタイン氏はラファット・アルサバグ氏およびアジザ・アルハマディ氏に対し、ビットコインの技術を応用したイスラム法(シャリア)準拠のデジタル通貨開発を提案していた。
メールの中で同氏は、「ビットコインの創設者数名と面会した」と明記。彼らがこのプロジェクトに「非常に興奮している」と報告している。
ビットコインの考案者であるサトシナカモトの正体は依然として謎に包まれており、エプスタイン氏が具体的に誰を指して「創設者」と呼んでいたのか、その主張の真偽については現時点で確認されていない。
MITメディアラボへの多額の寄付とビットコイン開発への影響力
エプスタイン氏が仮想通貨の初期議論に深く食い込めた背景には、テック業界や金融界における強固なネットワークがあった。
司法省の記録では、リンクトイン共同創業者のリード・ホフマン氏や、当時のMITメディアラボ所長・伊藤穰一氏らとの親交が確認されている。
同氏は2013年から2017年にかけて、MITメディアラボに計52万5000ドルを寄付。同ラボはこの資金を背景とした「ギフトファンド」を通じて、ビットコインの主要な維持管理者を雇用していた。
また、2014年には伊藤氏と提携し、インフラ企業ブロックストリームのシードラウンドに50万ドルを出資したほか、ピーター・ティール氏関連のベンチャーキャピタルにも4000万ドルを投じるなど、投資家としても仮想通貨のエコシステムに影響を及ぼしていた。
さらに、2015年にはビットコインのガバナンスに関する内部情報の共有を受けたり、MITの学生らと技術議論を行ったりするなど、単なる資金提供にとどまらない関与を続けていた。
今回公開されたのは約300万件に及ぶ関連ファイルの一部であり、今後の調査次第では、ビットコインの起源や初期開発の実態に迫る新たな事実が判明する可能性も指摘されている。
ポイント
- エプスタイン氏は2016年のメールで、ビットコイン創設者と話し、彼らが新プロジェクトに興奮していると主張した。
- 同氏は中東向けにシャリア(イスラム法)に準拠したデジタル通貨の開発を提案していた。
- エプスタイン氏はMITメディアラボやブロックストリームへの出資を通じ、仮想通貨業界と深いつながりを持っていた。
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