米ストラテジー社のマイケル・セイラー会長はこのほど、暗号資産(仮想通貨)ビットコインが将来的に直面する量子コンピューターの脅威について言及した。

耐量子暗号技術の導入を含むネットワークのアップグレードを支持する姿勢を示した。

量子時代を見据えたビットコインの技術的進化

セイラー氏は、量子コンピューターの実用化が進めば、現在主流となっている暗号方式が突破されるリスクが高まると指摘している。

その対策として、耐量子暗号(ポスト量子暗号)への移行を段階的に進める必要があるとの考えを示した。

ビットコインはもともと高い耐改ざん性を備えた仕組みを持つが、技術の進歩に応じたアップデートは不可欠だ。

アップグレードが実施された場合、利用者は保有するビットコインを、新たな暗号方式に対応したアドレスへ自発的に移動させることになる。

手続きは、従来の金融インフラにおけるセキュリティ更新と同様の位置付けであり、ネットワーク全体の安全性を維持するために利用者側の対応が求められる。

セイラー氏は、こうした進化こそがビットコインを長期的な価値保存手段として存続させる鍵だと強調している。

休眠BTCの固定化と希少性への影響

一方で、この移行プロセスはビットコインの流通量に影響を与える可能性がある。

長期間動いていないウォレットや、秘密鍵が失われたままのビットコインは、新しいアドレスへ移行されないためだ。

セイラー氏の推計では、こうした移行不能なビットコインは全体の20〜25%に達する可能性があるという。

特に、初期に利用されていたP2PK形式のアドレスに保管されたコインや、サトシ・ナカモト時代に採掘された休眠BTCが含まれるとみられている。

これらのビットコインは、アップグレード後のネットワーク上では事実上凍結された状態となり、市場に流通する可能性が消失する。

その結果、実際に取引可能な供給量が減少し、希少性が一段と高まる可能性がある。

量子コンピューター時代を見据えた耐量子暗号への移行はセキュリティ強化にとどまらずビットコインの需給構造にも影響を与える重要なテーマとなりそうだ。

今回の予測市場統合により、ウォレットを超えた包括的な金融ハブとしての立ち位置をさらに強化することになりそうだ。  

ポイント

  • マイケル・セイラー氏は、将来的な量子コンピューターの脅威に備え、ビットコインへの耐量子暗号導入を支持すると表明した
  • アップグレードが実施された場合、利用者は資産を新しい暗号方式に対応したアドレスへ移行する必要がある
  • 移行されない休眠BTCが20〜25%発生する可能性があり、流通量減少による希少性の上昇が意識されている

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渡辺 恵介
渡辺 恵介

2022年より暗号資産投資に取り組み、2023年からWeb3特化型メディアでライ... 続きを読む

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