ウォルマート傘下のフィンテックプラットフォームOnePayは3日、2025年後半にモバイルアプリで仮想通貨の取引・保管機能を開始すると明らかにした。
CNBCの報道によると、この新サービスでは当初ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の2銘柄に対応する。
利用者はアプリを通じて、これらの仮想通貨の購入、保有、売却が直接可能になる。
サービスの実現には、仮想通貨インフラを手がけるスタートアップ企業Zerohashとの提携が鍵となる。
Zerohashが提供する技術基盤を活用することで、OnePayは自社で技術を構築することなく、安全な保管・取引サービスを提供できる。
この機能が稼働すると、利用者はOnePayのウォレットにBTCやETHを直接保管できるようになる。
さらに、これらのデジタル資産を現金に換えて、ウォルマートでの買い物、カード残高の決済、各種料金の支払いに充てることが可能だ。
スーパーアプリを目指すOnePayの戦略
OnePayは2021年、小売大手のウォルマートとベンチャーキャピタルRibbit Capitalの合弁事業として設立された。その目的は、伝統的な銀行サービスとデジタル金融ツールを融合させたスーパーアプリを構築することにある。
同社は現在、高利回りの普通預金口座、クレジットカード、デビットカード、後払い決済ローン、携帯電話プランなどを提供している。
今回の仮想通貨サービスの追加は、既存の金融サービスを拡充し、中国のWeChatのような統合エコシステムを目指す戦略の一環だ。
OnePayは現在、AppleのApp Storeにおける無料ファイナンスアプリのランキングで5位につけており、JPモルガン・チェースやロビンフッドといった既存の金融機関を上回る人気である。
ただし競合の多くはすでに仮想通貨サービスを提供しており、PayPal、Venmo、Cash Appといったライバルとの競争で後れを取らないための戦略的な一手とみられる。
巨大な顧客基盤と市場への影響
OnePayの最大の強みは、ウォルマートが持つ巨大な流通網にある。ウォルマートは米国内で毎週約1億5000万人の買い物客にサービスを提供しており、OnePayアプリは同社の決済システムと密接に連携している。
この強固な顧客基盤は、競合他社が容易に模倣できない大きな利点となる。また、この動きは金融業界全体で仮想通貨の採用が進む大きな流れとも一致する。
例えば、モルガン・スタンレーは最近、傘下の証券子会社イー・トレードで仮想通貨取引を可能にすると発表した。
技術提携先のZerohashも、モルガン・スタンレーやインタラクティブ・ブローカーズなどの著名な支援者から1億400万ドルの資金を調達したばかりだ。
これは、仮想通貨インフラに対する市場の強い信頼を示している。
OnePayのサービスは当初BTCとETHに限定されるが、成功すれば他の有力なアルトコインが追加される可能性もある。
仮想通貨をウォルマートでの購入に直接利用できる実用的な使い道を提供することで、これまで仮想通貨を投機的なものと見ていた主流の消費者層にも普及が進むとの見方もある。
米国の規制環境が変化する中で、他の伝統的な小売業者も同様の仮想通貨統合を検討するきっかけになるかもしれない。
こうした大手企業の参入は、市場全体に安心感を与え、仮想通貨プレセールといった新しい分野への投資を促す効果も期待される。
ポイント
- ウォルマート傘下OnePayが2025年後半にBTCとETHの取引・保管機能を開始する。
- Zerohashとの提携により、仮想通貨を現金化してウォルマートでの決済可能となる。
- 毎週1億5000万人の顧客基盤を持つウォルマートの参入は、仮想通貨普及を加速させる可能性がある。
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