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運用大手のバンガードが26日、同社の仲介プラットフォームで顧客が第三者の仮想通貨ETFにアクセスできるよう準備を進めていることが明らかになった。
総資産10兆ドル(約1500兆円)を誇る同社が、デジタル資産に対する従来の保守的な姿勢から大きく転換する動きとなる。
関係者によると、バンガードは顧客の強い需要と規制環境の変化に対応するため、外部との協議を開始したという。
バンガードは自社商品を立ち上げる計画はなく、既存の仮想通貨ETFへのアクセスを仲介する形を取る方針だ。
ただし決定時期や提供される具体的な商品については依然として不透明である。
これは競合のフィデリティ・インベストメンツやチャールズ・シュワブと比較して、これまで仮想通貨に慎重な姿勢を貫いてきた同社にとって注目すべき変化である。
大きな方針転換の背景
この戦略的転換には、バンガードのサリム・ラムジ新CEOが大きく関与しているとみられる。
同氏はブラックロックでビットコイン(BTC)ETFであるIBITの立ち上げを監督した経歴を持つ。
しかしラムジ氏は2025年7月のモーニングスター投資カンファレンスで、競合他社を模倣して独自の仮想通貨ETFを立ち上げることはないと強調していた。
バンガードの方針転換の背景には複数の要因が絡み合っている。
トランプ政権下での規制緩和により、米証券取引委員会(SEC)は仮想通貨ETFの承認を加速させる新たな上場基準を承認した。
これにより主要な仮想通貨資産を含む指数ファンドの道が開かれた。
市場の動向も無視できない。特にブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラストは、2024年1月のローンチ以来770億ドル(約11兆5500億円)以上の純流入を記録し、資産総額は800億ドル(約12兆円)を超えるなど驚異的な成功を収めている。
この成功は市場の旺盛な需要を明確に示した。
計画的かつ慎重なアプローチ
競合他社の圧力も一因だ。フィデリティ・インベストメンツやチャールズ・シュワブといったライバル企業はすでに自社のプラットフォームに仮想通貨ETFを統合している。
このため同様の商品を提供しないバンガードに対する顧客の不満が高まっていた。
こうした状況下で就任したラムジ氏は、ブラックロックでIBITの立ち上げ初期に600億ドル(約9兆円)以上の純流入を達成した経験から、2024年以降市場の力学が変化していることを理解していたとされる。
規制緩和、市場の需要、競合の圧力、そして新しいリーダーシップの視点が、バンガードの戦略転換を促す条件を整えた。
バンガードの仮想通貨ETFへのアプローチは非常に計画的と評されており、リスクを嫌う同社の伝統的な哲学を反映しつつ変化する市場環境に対応するものだ。
同社は保守的な運用方針に沿って、BTCやイーサリアム(ETH)を追跡する流動性の高いETFに焦点を当てると予想される。
自社商品ではなく第三者のETFへのアクセスを提供することで、バンガードは変動の激しい仮想通貨資産を直接管理する運用リスクを軽減しつつ顧客需要に応えることが可能だ。
この戦略により同社は中核的な運用哲学から大きく逸脱することなく、急成長するデジタル資産市場での競争力を高めることが可能となる。
市場関係者はこの動きがデジタル資産の主流化を裏付けるものだと指摘する。
規制の明確化と機関投資家の需要が高まる中、伝統的に保守的な金融機関でさえもサービスにデジタル資産を組み込み始めていることを示している。
ポイント
- 運用大手バンガードが第三者の仮想通貨ETFへの顧客アクセスを準備していることが分かった。
- 規制緩和、既存ETFの成功、競合他社の動向、そして新CEOの就任が方針転換の背景にある。
- 自社商品は立ち上げず、ビットコインやイーサリアムなど流動性の高いETFに限定する見込み。
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