ソラナ(SOL)ネットワーク上のミームコイン発行・取引プラットフォームPump.funは26日、いわゆる「卒業トークン」(分散型取引所への上場に成功したトークン)の数が急激に減少していることが明らかになった。
データによると、ボンディングカーブを完了したトークンの日次数は1月23~24日時点の約1200件から2月26日には約200件まで、80%以上減少している。また総トークンローンチ数も1月の7万件超から2月には約2.5万件まで大幅に落ち込んだ。
卒業トークンの全体的な成功率は2024年8月時点で1.4%と元々低水準だったが、2025年2月以降も継続的な低下傾向を示している。
ポイント
- Pump.fun上のボンディングカーブ完了トークンが1月から2月で約1200件から約200件へ80%減少
- LIBRAスキャンダルやTRUMP相場崩壊など、大規模な損失が投資家信頼を低下させている
- プラットフォームハック被害や失敗ローンチによる資金「シンクホール」も市場悪化に影響
市場センチメント悪化の主要因
この急激な減少傾向の背景には、複数の大型スキャンダルが影響している。アルゼンチン大統領関連のミームコインリブラコイン(LIBRA)が、ローンチ後短期間で時価総額44億ドル(約6600億円)も減少する事態が発生した。
さらにトランプコイン(TRUMP)の相場崩壊では投資家が20億ドル(約3000億円)以上の損失を被り、インサイダー取引の疑惑も浮上している。これらの事件によって、2024年後半から続いていたミームコインへの投機熱が急速に冷めつつある。
また、Pump.fun自体も2月26日にXアカウントが乗っ取られ、偽ガバナンストークン「PUMP」などの詐欺広告に悪用されるハック事件が発生。プラットフォームの信頼性にも影響を与えている。
ソラナネットワークへの波及効果
この状況はソラナネットワーク全体にも影響を及ぼしている。SOL価格は過去7日間で10.4%下落し、最高値から40%も減少した。ミームコインバブルがソラナのエコシステム成長を支えていた側面があり、その衰退は基盤となる仮想通貨にも打撃となっている。
プラットフォーム運用面での課題も浮き彫りになっている。失敗したローンチによるSOL資金の「シンクホール」現象が発生し、ボンディングカーブ段階でロックされた資産が市場の流動性を阻害する要因となっている。
また、Raydium上場に必要な時価総額69,000ドル(約1035万円)という到達条件が、スタートアップ段階のトークンの持続力を低下させる要因と見られている。
投資トレンドの変化
市場の傾向として、新規ローンチよりも既存の実績あるトークンへの資金集中が明らかになっている。FartcoinやFartboyなど、すでに確立されたトークンは過去24時間で20%近い価格上昇を記録した。
現在の市場は、2023年後半に仮想通貨市場がDeFiLlamaの総ロック価値(TVL)で90億ドル(約1兆3500億円)を超えた時期から一転、市場収縮傾向が加速している状況だ。
今後、ミームコインセクターが再び活況を取り戻すのか、あるいは構造的な変化を迎えるのか注目される。
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