暗号資産(仮想通貨)プロジェクトのワールド・リバティ・フィナンシャル(WLFI)に関連するデータプロバイダーは27日、同社のステーブルコイン「USD1」のソラナ(SOL)ネットワーク上での供給量が記録的な伸びを見せたと報告した。

ブロックチェーン分析企業のトークン・ターミナルによると、ソラナ上におけるUSD1の資産規模は、前月比で191.8%増加した。

USD1は2025年4月にローンチされた米ドルペッグのステーブルコインであり、米ドルおよび米国債MMF(マネー・マーケット・ファンド)によって裏付けられている。

公式資料によると、USD1は米ドルと1対1で交換可能であり、ビットゴー・トラスト・カンパニーがカストディアンとして準備金を管理している。

このステーブルコインはイーサリアムやBNBチェーンなど複数のネットワークで稼働しており、急速に市場シェアを拡大している。

DeFi連携とインセンティブが成長を牽引

今回の急激な成長の背景には、戦略的なDeFi(分散型金融)プロトコルとの統合やインセンティブプログラムがある。報道によると、ソラナ最大のレンディング市場である「Kamino」での利回り強化策が、ユーザーの関心を大きく引きつけた。

また、トレーディングプラットフォームのbonk.funでは、トップトレーダーに対して週に20万ドル(約3060万円)相当のUSD1報酬を提供するキャンペーンが実施された。

これにより、USD1を含む取引ペアの出来高が活性化し、普及が加速したと分析されている。bonk.funは、人気ミームコインのBONKエコシステムの一部である。

さらに、ワールド・リバティ・フィナンシャルはバイナンスと協力し、4000万ドル(約61億2000万円)規模のインセンティブキャンペーンを展開した。

こうした多角的な施策が、短期間でのユーザー獲得と流動性の向上に寄与している。プロジェクトの独自トークンであるWLFIの認知度も向上している。

ソラナ市場での地位確立と今後の展望

この成長により、USD1はソラナ上で5番目に大きなステーブルコインとしての地位を確立した。2024年から利用されているPYUSDやUSDGといった既存の競合銘柄に迫る勢いを見せている。

市場データによると、USD1の時価総額はわずか1週間で31億ドル(約4743億円)から50億ドル(約7650億円)近くまで急増した。

ソラナ上の供給量は全体の約8.9%を占めており、同エコシステム内でのさらなる拡大の余地が残されている。

一部の分析では、USD1が「ジュピター・レンド」や「ループスケール」といった新興のレンディング市場にはまだ導入されていない点が指摘されている。

トランプファミリーに関連するとされるこのステーブルコインは、これらの市場への参入を通じて、今後も成長を続ける可能性があると見られている。

ポイント

  • USD1のソラナ上での供給量が前月比191.8%増加し、同チェーンで5番目の規模に成長した
  • KaminoなどのDeFiプロトコルとの連携や大規模なインセンティブ報酬が普及を後押ししている
  • トランプファミリー関連とされるUSD1は、未開拓のレンディング市場もあり更なる成長が見込まれる

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由利 匠
由利 匠
暗号資産ジャーナリスト

日本語版99Bitcoinsニュースライター。5年ほど仮想通貨メディアでニュース... 続きを読む

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