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World Liberty Financial(ワールド・リバティ・フィナンシャル)は29日、同社が発行するステーブルコイン「USD1」の時価総額が50億ドルを突破したと発表した。
暗号資産(仮想通貨)市場において、トランプ氏に関連するプロジェクトが急速にシェアを拡大している。データサイトによると、USD1の時価総額は50億2000万ドル(約7680億円)に達した。
この規模は、世界で5番目に大きなステーブルコインに位置付けられる。発行から1年未満という短期間で、時価総額上位25位以内の仮想通貨銘柄にランクインした。
USD1は、決済大手PayPal(ペイパル)のPYUSDやRipple USDといった競合を追い抜いた。PYUSDの時価総額は約37億5000万ドル(約5737億円)にとどまっている。
保有者数の面でも、USD1は58万3000口座を記録し、PYUSDの約10万口座を大きく上回った。市場での普及が急速に進んでいることがデータから読み取れる。
価格は1ドルとの連動(ペグ)を目指しているが、現在は0.9993ドル(約153円)付近で推移している。24時間の取引高は約19億ドル(約2900億円)で、前日比45%増となった。
共同創設者のドナルド・トランプ・ジュニア氏は、この節目についてソーシャルメディアで言及した。同氏は、USD1が実社会での利用を想定して設計され、機関に採用されたと述べている。
同社の幹部によると、USD1の市場価値は前月から191%増加したという。他のステーブルコインと比較しても、その成長速度は際立っている。
機関投資家の採用と実用性の拡大
USD1が急成長した背景には、複数の要因が絡み合っている。特に、機関投資家による採用の拡大や、規制を見据えた戦略的な動きが奏功しているようだ。
World Liberty Financialは、通貨監督庁(OCC)に対して国法銀行の設立を申請した。ステーブルコインの発行や管理を専門とする銀行を作ることで、信用力を高める狙いがある。
大手取引所Binance(バイナンス)による支援プログラムも、流動性の向上に寄与した。USD1の保有者に対して報酬を提供する仕組みなどが、市場参加者の関心を引いている。
さらに、同社はレンディング(貸付)市場への参入も果たした。これにより、USD1は単なる決済手段にとどまらず、金融商品としての実用性を高めている。
共同創設者のザック・ウィットコフ氏は、インフラ開発への注力が成功の鍵だったと語る。目先の利益にとらわれず、基盤を固める戦略が成長につながったとの見方だ。
市場環境も追い風となっている。報告によると、分散型金融(DeFi)における貸付額は2025年第3四半期末までに約410億ドル(約6兆2700億円)に急増した。
一方で、かつて注目されたトランプ氏関連のミームコイン「TRUMP」は価格を下げている。ピーク時から93%以上下落しており、市場の関心が実用性のある資産へ移っていることを示唆する。投資家の資金は、ミームコインランキングの上位銘柄から実用性の高いトークンへとシフトしているようだ。
アナリストらは、この対照的な動きについて分析している。市場では、単なる話題性よりも、実際の利用価値が評価されるフェーズに入ったとの見方が強まっている。
ただし、規制当局からの懸念も一部で浮上している。分散型取引所での取引に関して、米財務省の関係者が監視の目を光らせているとの報道もある。
World Liberty Financialは、今後もインフラの拡充を進める方針だ。ステーブルコイン市場での地位を固めるため、さらなる機能の追加や提携が予想される。今後の動向次第では、仮想通貨ランキングの勢力図が大きく変わる可能性もあるだろう。
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