国際銀行間通信協会(SWIFT)は26日、BNPパリバなど国際銀行と協力し、決済メッセージングシステムのブロックチェーン移行試験の実施を決定した。

2025年11月から本格的な実証実験が開始される予定で、世界の金融インフラが大きな転換期を迎えていることを示している。

コンセンシスが開発したイーサリアムのレイヤー2ネットワークのLineaが採用され、30兆ドル規模とされるトークン化資産市場への対応を見据えた次世代戦略の一環となる。

ブロックチェーンで決済システムが変革

SWIFTが選択したLineaは、イーサリアム(ETH)のレイヤー2ネットワークであり、ゼロ知識証明技術を活用したzk-rollupシステムを採用している。

これにより低コストで高速なトランザクション処理を実現しながら、イーサリアムメインネットのセキュリティを継承する設計となっている。

決済指示と決済処理を単一のオンチェーン取引に統合し、従来銀行で数日かかっていた決済時間の大幅短縮と、リアルタイムでの取引監視を可能にすることを目指している。

SWIFTのトム・ザッハ最高イノベーション責任者は「デジタル資産が世界規模で成功するためには、伝統的な通貨とシームレスに共存できることが重要だ」と述べている。

実験にはインターバンクトークンの開発も含まれており、これは銀行間の決済を直接ブリッジする役割を果たす専用デジタル資産として機能する予定となっている。

30兆ドル市場への対応と競争激化

SWIFTがデジタル化を推進する背景には、急速に拡大するデジタル資産市場がある。

調査によると、134カ国が中央銀行デジタル通貨(CBDC)を検討しており、トークン化資産市場の規模は2034年までに30兆ドルに達すると予測されている。

機関投資家の91%がトークン化資産への関心を示している一方で、プラットフォーム間の相互接続性の欠如が課題となっている。

デジタルアイランド問題は、異なるブロックチェーンネットワークが孤立して動作することで、世界的な普及を阻害する要因となっている。

SWIFTの動きは、リップル(XRP)などの既存のブロックチェーン決済ソリューションとの競争激化も意味している。

2025年11月からの本格的な実証実験を経て、ステーブルコインやトークン化通貨、CBDCを含む幅広いデジタル資産取引の実用化を目指している。

ポイント

  • SWIFTは2025年に大手銀行と連携し、ブロックチェーン基盤での決済実証実験を開始。
  • イーサリアムのレイヤー2の「Linea」が利用、既存システムとの相互運用性を目指す。
  • CBDCやトークン化資産市場の拡大があり、分断されたデジタルプラットフォームの接続が課題となる。

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藤巻 勇吾
藤巻 勇吾
仮想通貨ライター

2021年に仮想通貨投資を始める。以降、同分野での専門的な知識を深めながら自身の... 続きを読む

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