ファンプラプロジェクトは10日、コインチェックで実施した仮想通貨「ファンプラ(FPL)」のIEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)が低調だったにもかかわらず、専用マーケットプレイス「ファンプラマーケット」を開設した。
同マーケットは11日正午に稼働を開始する予定だ。
IEO低調も計画通りマーケット開設
ファンプラは音楽業界におけるアーティストとファンの直接的なつながりと共創を促進する次世代エンターテインメント経済プラットフォームだ。
ブロックチェーンと暗号資産(仮想通貨)を活用し、アーティストとファンの関係を経済活動に昇華させる仕組みを提供する。同プロジェクトの仮想通貨FPLはポリゴンブロックチェーン上で発行され、ファンプラエコシステムのネイティブトークンとして機能する。
コインチェックは10月14日、国内暗号資産取引アプリダウンロード数6年連続1位の実績を持つ取引所として、FPLの購入申し込み受付を21日から開始すると発表していた。
しかし、IEOへの投資家の関心は予想を下回り、販売実績は期待に届かなかった。それでもファンプラプロジェクトは当初の計画を維持し、ファンプラマーケットの開設を進めた。
マーケットでは、THE YELLOW MONKEYやGLAYなどのアーティストによるデジタルアセット、プレミアムチケット、限定グッズをFPLトークンで購入できる。
コインチェックは11日からFPLの取り扱いを開始する予定だが、「コインチェック取引所で十分な流動性が確認された後」という条件付きだ。
400万人基盤も投資家関心届かず
ファンプラプロジェクトは、700以上の音楽アーティストのファンサイトを運営し、日本国内で400万人以上の有料会員を抱えるファンプラス株式会社と提携している。
この強力な基盤により、サービス開始時点から市場浸透が見込まれていた。マネックスグループの公式発表でも「日本最大級のアーティストネットワーク」として位置づけられていた。
プロジェクトの価値提案は3つの主要メカニズムに集約される。ファンプラスの既存ネットワークによる「確立された市場基盤」、FPLを通じたアーティストとファンの直接的交流による「豊富な実用性」、そしてファン支援が豊かな体験につながる「経済圏内での参加メリット設計」だ。
しかし、これらの理論的優位性は、IEO段階での投資家参加を十分に動機づけるには至らなかった。
低調なIEO結果は、プロジェクトの初期資金調達目標と、予定されていたマーケット開設の両方に影響を及ぼす可能性がある。
それでもファンプラは11月11日のマーケット開設日程を維持し、プロジェクトを前進させている。このような状況は、新しい仮想通貨プロジェクトが市場に受け入れられる過程の難しさを示しているといえる。
多機能エコシステムで長期的関与目指す
ファンプラエコシステムは、単純な取引を超えた複数の実用機能を備えている。公式資料によれば、プレミアムライブチケット、レアなオリジナルグッズ、メタバース空間のアバターアイテム、その他デジタルアセットをFPLで売買できる取引機能を提供する。二次流通もサポートされる。
注目すべき機能として「セービングスウォレット」メカニズムがある。売上の一部が蓄積され、「アーティスト活動の新たな資金源」となり、ファンはこれらの資金の使途について投票できる。ファンプラとファンプラスは、Web3.0プロジェクトのセキュリティインフラに配慮し、本格始動に備えてファイアブロックスと契約を締結していた。
マーケットプレイスには既存ファンクラブと連携した「メタバース空間」が計画されており、ファンは購入したデジタルアセットでアバターをカスタマイズできる。
ホワイトペーパーには「ファンがアーティストを支援する楽しみを味わえる共創機能」や「FPLを長期保有して様々な特典や報酬を得る機能」も記載されており、初期の資金調達課題にもかかわらず、エコシステム内で持続可能なエンゲージメントを創出する試みが見られる。
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