暗号資産(仮想通貨)投資企業キャナリー・キャピタルは30日、米証券取引委員会(SEC)に対し、米国初となるステーキング機能を備えたクロノス(CRO)上場投資信託(ETF)の登録申請を行った

この申請は、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)によるステーキングが証券取引に該当しないとのSECの見解確認を受けて実現した。

キャナリー・キャピタルが申請した「Canary Staked CRO ETF」は、仮想通貨取引所Crypto.comのネイティブトークンであるCROの価格を追跡しながら、同時にステーキングを通じて追加のCROを獲得することを目指している。

画期的な二重構造の投資商品

このETFの最大の特徴は、従来の価格追跡機能に加えて、ブロックチェーン技術を活用したステーキング報酬の獲得を組み合わせた点にある。

投資家は規制された金融商品を通じてCROに投資できるだけでなく、クロノスのプルーフ・オブ・ステーク・ブロックチェーンでの取引検証を通じて追加収益を得ることができる。

CROトークンの保管はCrypto.comの子会社Crypto.com Custody Trust Companyが担当する。

ステーキングされたCROには28日間の強制的なアンボンディング(資産拘束解除手続き)期間が設けられ、この期間中はトークンの移転や引き出しができない仕組みとなっている。

このETFは、キャナリー・キャピタルとCrypto.comの既存の協力関係を拡張したもので、投資信託のCanary CRO Trustの枠組みを基盤として、米国の投資家が規制された投資手段を通じてCROに参入できる環境を提供する。

規制環境の変化が後押し

今回の申請が可能になった背景には、SECによる重要な規制方針の変更がある。

SECがプルーフ・オブ・ステークによるステーキングを証券取引として扱わないことを明確化したことで、ステーキング機能を含むETFの主要な規制障壁が取り除かれた。

この動きは、仮想通貨と従来の金融システムとの統合が進んでいることを示している。分散型資産と従来の投資商品を橋渡しする役割を果たすこのETFは、ビットコインやイーサリアムの現物ETFで見られた傾向と一致している。

ETFの運用には統一された年間手数料が設定される予定だが、具体的な割合はまだ公表されていない。

ステーキング活動は、コンプライアンスと運用効率を確保するため、「信頼性や安全性が確認されたインフラプロバイダー」を通じて実行される。

承認されれば、仮想通貨の普及拡大における重要な節目となり、機関投資家による仮想通貨への関心の高まりを反映することになる。

特にイーサリアムは、その基盤技術とともに市場の関心を集め続けている。

ポイント

  • 米国初のステーキング機能付きCRO ETFがSECに申請された
  • プルーフ・オブ・ステーク技術により価格追跡と報酬獲得を両立
  • SECの規制緩和により仮想通貨ETFの可能性が拡大

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永島 大和
永島 大和
仮想通貨ライター

日本版99Bitcoinsライター。2019年から仮想通貨投資を開始。仮想通貨ブ... 続きを読む

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