米大手暗号資産(仮想通貨)取引所のコインベースは14日、機関投資家によるイーサリアム(ETH)需要の高まりを背景に、9月に本格的なアルトコインシーズンが始まる可能性を指摘した

ビットコイン支配率の低下とアルトコイン市場の拡大

コインベース傘下のコインベース・インスティテューショナルは、8月の月次レポートでアルトコインシーズンの初期兆候が見られると報告した。

同社は、上位50銘柄のうち75%以上が90日間でビットコイン(BTC)を上回る局面をアルトコインシーズンと定義している。

実際に、ビットコインの市場支配率は5月の65%から8月中旬には59%へ低下し、半年ぶりの水準となった。一方で、アルトコイン全体の時価総額は7月初旬以降で約50%増加している。

中心的な牽引役はイーサリアムであり、デジタル資産財務(DAT)やステーブルコイン関連、さらに現実資産(RWA)のトークン化をめぐる機関投資家の需要拡大が背景にある。

9月の利下げ観測と資金流入への期待

コインベースは報告書の中で、今後の展開を左右する3つの要因を挙げている。

第一に、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月に利下げを実施する確率が92%と見込まれている点だ。現在、7兆ドル超の資金がマネーマーケットファンドなど安全資産に滞留しており、その一部がリスク資産に流入する可能性がある。

第二に、ビットコインから他資産への資本回転が鮮明になっている点だ。特に、イーサリアムを軸とした新たな投資フレームワークを採用する機関投資家の存在が、この動きを加速させている。

第三に、ステーブルコイン規制の進展や機関財務での利用拡大など、イーサリアム関連プロダクトを取り巻く規制環境の前進が、アルト市場の成長を一段と押し上げる要因となっている。

アルトコイン市場に広がる新たな潮流

米証券取引委員会(SEC)がグレースケールのドージコインETF計画を承認するなど、規制の明確化が進んでいる。この動きは市場参加を後押しする可能性がある。

また、デリバティブ取引の拡大やオンチェーン流動性の改善も、市況を支える要因となっている。

注目される動きとして、ビットメインは117万ETHを保有しており、機関投資家による利用が拡大している。また、Lido DAO(LDO)はイーサリアムの反発と連動して需要を伸ばしている。

リップル(XRP)では、大口保有者が積極的に買い増しを進めており、規制問題の解決を見据えた戦略的な姿勢が見られる。

一方で、ビットコインは依然として主要な抵抗線を突破できず、イーサリアムも7〜8月の高値を維持するのに苦戦している。

コインベースは、このような調整局面が広範なアルトコイン上昇に先行する動きである可能性が高いと分析している。

ポイント

  • コインベースが9月に本格的なアルトコインシーズン到来の可能性を示した。
  • イーサリアムへの機関需要が市場成長を牽引し、ビットコイン支配率が低下している。
  • 9月の米FRB利下げ観測が小口資金流入に追い風となる可能性がある。

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熊林 愛理 
熊林 愛理 
仮想通貨ライター

2020年から仮想通貨投資を始め、豊富な投資経験とWeb3.0分野の専門知識を活... 続きを読む

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