バイナンス創業者であるチャンポン・ジャオ(CZ)氏は28日、急成長中の分散型パーペチュアル取引所(DEX)であるAsterとの関係について、自身のXアカウントで明確にした

同氏は、憶測が広まっていた自身の関与について「チームの一員ではない、ただの顧問だ」と投稿し、プロジェクトの運営には直接関わっていないと強調した。

この発言は、前日27日のXのスペース機能でのセッション後、コミュニティ内でCZ氏がチームの一員であるとの誤解が広まったことを受けたものである。

憶測を呼んだ関与と市場の反応

CZ氏は、自身のベンチャー企業であるYZiラボがAsterの少数株を保有していること、そしてAsterの中核開発チームに複数の元バイナンス従業員が含まれていることを認めている。

しかし、あくまで役割は顧問に限定されると強調している。

こうした関係性が明らかになる中、市場ではCZ氏がプロジェクトを支持しているとの認識が広がり、これがASTERトークンの価格を押し上げる主な要因となった。

複数の情報筋によると、ASTERトークンはローンチ価格から2227%から7000%という大幅な上昇を記録している。

特に2025年9月には価格が急騰し、一時2.44ドルに達し、プロジェクトの時価総額は30億ドル(約4500億円)を超えた。

その後、価格は報告時点で約1.85ドルまで落ち着いているが、この価格高騰の背景にはSNS上での拡散も影響している。

ある投稿では「友人がビットコイン(BTC)を100ドル、BNBを10ドルで勧めてくれたが、今度はASTERを2ドルで買うよう言われた」といった内容が拡散され、CZ氏の過去の実績と結びつける形で期待感を煽った。

ただし、CZ氏自身が特定の価格目標を示した事実は確認されていない。

競合関係とエコシステムへの貢献

CZ氏は、Asterがバイナンスのデリバティブ事業と競合する存在であると認めつつも、その活動が最終的にBNBエコシステムに利益をもたらすとの見解を示した。

分散型取引所での取引活動が拡大することで、BNBチェーン全体の活性化に繋がるためである。

Asterは、BNBチェーン、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)など複数のブロックチェーン上でステーブルコインを移動させ、本人確認(KYC)なしで無期限先物取引ができる点が特徴であり、これが急速な普及の一因とされる。

一方で、市場からはASTERの供給量の約93%がわずか3つのウォレットに集中しているとの報告もあり、トークン配布の持続可能性について懸念の声も上がっている。

CZ氏が最近米当局と和解した経緯もあり、暗号資産(仮想通貨)業界の有力者がプロジェクトとどのように関わるかについて、規制当局の監視は今後一層強まるとみられる。

ポイント

  • バイナンス創業者CZ氏は、DEXのAsterのチームには所属せず、「顧問」としての関与であると明確にした。
  • CZ氏の関与を示唆する憶測から、ASTERトークンは一時7000%以上も急騰した。
  • AsterはBNBエコシステムの取引を活性化させることで最終的に利益をもたらすとCZ氏は述べている。

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棟方 有紀
棟方 有紀

2021年に仮想通貨投資を始め、2022年からWeb3専門メディアで執筆活動を開... 続きを読む

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