暗号資産(仮想通貨)の一種であるワールドコイン(WLD)の運営を支えるワールド・ファウンデーションは28日、6500万ドル相当のWLDの店頭販売を完了したと明かした。
大規模なワールドコイン店頭販売と資金の使い道
同社の子会社であるワールド・アセットが、1週間かけて4つの取引先とワールドコインの店頭販売を実施した。
平均価格は1トークンあたり約0.2719ドルで、約2億3900万WLDが取引された。最初の決済は20日に完了し、残りの取引は指定のマルチシグウォレットを通じて実行されている。
調達した6500万ドルのうち、2500万ドル相当のトークンには6カ月間のロックアップ期間が設けられた。これは短期的な売り圧力を軽減するための措置だ。残りの4000万ドル相当については、制限なしで取引が可能となっている。
1/ World Assets, Ltd. has now closed a series of OTC sales for a total of $65,000,000 with four counterparties over the past week, the first of which settled on March 20, 2026.
— World Foundation (@worldcoinfnd) March 28, 2026
今回の資金調達は、プロジェクトの運営や研究開発を支える目的で行われた。特に、ユーザー認証に不可欠な生体認証デバイスであるオーブ(Orb)の製造や、エコシステムの拡大に充てられる予定だ。
オーブの普及は、プロジェクトの成長戦略において重要な役割を担っており、今後の展開が注目されている。
市場環境と今後の供給圧力への対策
今回の店頭販売は、ワールドコインの価格が過去最低水準に落ち込む中で実施された。
現在の取引価格は約0.27ドルで推移しており、2024年3月に記録した最高値の11.82ドルから約97%下落。公開市場での売却を避けた背景には、これ以上の価格下落を防ぐ狙いがある。
さらに、2026年7月23日には総供給量の約52.5%を占める大規模なトークンのロック解除が予定されている。
市場では、このイベントが将来的な供給圧力につながるとの懸念が広がり、今回の販売手法は市場への影響を最小限に抑えるための戦略的な選択とみられる。
一部のトークンに設けられた6カ月間のロックアップは、市場を安定させるための仕組みとして機能する。機関投資家向けの販売では一般的な手法であり、プロジェクトへの長期的な関与を示す効果がある。
同時に、大量の仮想通貨が市場に流入する不安を和らげ、価格の急変動を抑える役割が期待されている。このような市場環境において、投資家は仮想通貨長期保有の戦略を再考する必要がある。
ポイント
- ワールド・ファウンデーションが約104億円相当のワールドコインの店頭販売を完了した。
- 調達資金は生体認証デバイス「オーブ」の製造やエコシステムの拡大に活用される。
- 市場への影響を抑えるため、一部のトークンには6カ月間のロックアップ期間が設けられた。
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