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イーサリアムのグリフ・グリーン開発者は29日、2016年のハッキング事件で未請求となっていた資金を活用した「TheDAOセキュリティファンド」の立ち上げを公表した。
運用益を活用した持続可能な支援
今回活用されるのは、かつて「The DAO」事件の被害者救済のために確保されていた資産だ。
これらは約10年間にわたり請求されず、休眠状態にあった。
現在の価値は合計で約2億ドルから2億2000万ドル(約308億円から338億円)に達している。
グリーン氏によると、このファンドは暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のセキュリティを強化し、世界の金融インフラとしての基盤を固めることを目的としている。
過去のハッキングによる損失を、将来の防御力へと転換する試みだ。
ファンドは元本を直接取り崩すのではなく、約7万5000ETHをステーキングして得られる運用益を活動資金に充てる。
年率3〜5%の利回りを見込んでおり、これにより長期的に安定した資金提供が可能になる。
支援対象は、ウォレットの操作性向上やスマートコントラクトの安全性確保、インシデント対応など多岐にわたる。
グリーン氏は、技術に詳しくないユーザーでも安全に利用できる環境整備が急務だと指摘している。
特にメタマスクのような個人用ウォレットの安全性は重要な課題だ。
ヴィタリック氏も運営に参加
この計画には、イーサリアムのヴィタリック・ブテリン共同創設者も運営リーダーの一人として名を連ねている。
資金配分の審査はイーサリアム財団のチームが主導し、透明性の高いプロセスで決定される予定だ。
かつてイーサリアムの分裂を招いた事件の残存資金が、今度はエコシステム全体の安全を守るために使われることになる。
グリーン氏は「これはイーサリアムのセキュリティにおける新たな章の始まりだ」と述べている。
ポイント
- 2016年のハッキング事件で未請求だった約300億円相当の資金を新ファンドに活用する
- 元本は消費せず、ステーキングによる運用益でイーサリアムのセキュリティ開発を支援する
- ヴィタリック・ブテリン氏も参画し、透明性の高いガバナンスで資金配分を決定する
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