暗号資産(仮想通貨)市場は4日、ビットコイン(BTC)やその他のデジタル資産が米国株の急落とともに暴落し、10億ドル(約1500億円)相当の清算を引き起こされた。またCoinglassのデータによると、303,466人のトレーダーが清算されているという。
8億6,900万ドル(約1286億円)はロングポジションによるもので、ショートポジションの清算はわずか1億3,500万ドル(約199億円)だった。
ポイント
- 過去24時間で仮想通貨市場において10億ドル(約1500億円)相当の清算が発生した
- ビットコインは一時82,467.23ドルまで下落し、イーサリアムは15か月ぶりに2,100ドルを割り込んだ
- 米国の新たな関税政策を背景にした世界的なリスク回避の動きが市場下落の要因と見られている
株式市場が急落
仮想通貨市場の急落は、米国株式市場の急落と連動している。
米国株式市場は3日の取引開始時、300ポイント上昇していたダウ平均株価は午後までに1,100ポイント下落。S&P500指数は時価総額1.5兆ドル(約222兆円)が吹き飛んだ。
このリスク回避へのシフトは、ドナルド・トランプ政権によるカナダ、メキシコ、その他の地域への新たな関税の発効に合わせて起きている。
フューチャー・ファンドLLCのマネージング・パートナー、ゲイリー・ブラック氏は、「私はトランプ氏に投票したが、1930年のスムート・ホーリー関税法が世界貿易の流れを枯渇させ、大恐慌の始まりを引き起こしたというよく知られた歴史を考えると、実際に25%の関税を推進するほど彼が愚かだとは思わなかった」と述べている。
このような株式市場の動きに影響され、ビットコインは一時82,467.23ドルの安値まで下落。イーサリアムは15ヶ月ぶりに2,100ドルを下回った。
Yeah, I voted for Trump but I never thought he’d be so foolish to actually move forward with 25% tariffs given the well-documented history of how the Smoot-Hawley Tariff Act of 1930 triggered the onset of the Great Depression as global trade flows dried up. pic.twitter.com/s2v5hvbC4u
— Gary Black (@garyblack00) March 3, 2025
デリバティブ市場の反応
デリバティブ市場では、ビットコインが主要なサポートレベルに近づくにつれて、オプショントレーダーはボラティリティの上昇に備えている。
仮想通貨デリバティブトレーダーのゴードン・グラント氏によると、3月28日のビットコインオプションの満期日は、すべての権利行使価格にわたって60%のインプライドボラティリティを反映しており、より大きな価格変動への期待が高まっていることを示している。
また同氏は、3月限と4月限の間でリスクの逆転が顕著であり、3月のボラティリティは4月限より3ポイント高いと指摘した。
さらに、イーサリアムのアット・ザ・マネー(ATM)オプションが75%の予想変動率まで急上昇しており、価格の方向性に極度の不確実性があることを示している状況だ。
今後も、米国の経済政策の行方や国際貿易の状況が重要な指標と考えられており、市場動向に注意が必要だ。
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