ミームコイン作成プラットフォームのPump.funは8日、計画中の10億ドル(約1440億円)規模のトークン提供の一環として、将来のPUMPトークン保有者にプロトコル収益を分配することを検討していると報じられた。
10億ドル規模のトークン提供と収益分配モデル
Pump.funは、プロトコルが生み出す収益をトークンの買い戻しと分配に充てる、バイバックを基盤としたユーティリティ構造を計画している。これはPUMPトークン保有者に利益をもたらす収益分配モデルの確立を目指すものだ。
計画されている10億ドル規模のトークン提供では、複数段階での割り当てが予定されている。
総供給量1兆トークンのうち、約25%が今後2週間以内に予定されている公開販売に割り当てられる見込みだ。また、初期のユーザーや参加者には、供給量の約10%がエアドロップとして配布されるという。
プライベートセールでは、トークンは1トークンあたり0.004ドル(約0.58円)で提供され、アンロックのスケジュールはトークン生成イベント(TGE)に連動する。
トークンセールが完了すると、Pump.funのエコシステムから得られる利益は、トークン保有者への買い戻しと分配のために再利用される。同社のエコシステムに含まれるPumpSwapは、すでに収益の50%をコイン作成者と共有している。
市場の不確実性とソラナへの影響
この提案は、既存のDeFi(分散型金融)プラットフォームがトークンの実用性を高め、長期保有を奨励するために用いる戦略を反映している。同様のモデルは過去にトークン価格の上昇やコミュニティの関与を促進した実績がある。
特にミームコインの分野では、コミュニティの熱気がプロジェクトの成否を大きく左右する。
一方で、Pump.funからの公式な発表やオンチェーン上の証拠がないため、市場では懐疑的な見方も広がっている。PUMPの取引量と価格の安定性は依然として不安定で、投資家の複雑な心境を映し出している。
創設者のアロン・コーエン氏は、「我々の主な目的はコミュニティを育成することだ。これは常に我々の焦点であり、今後もそうあり続ける」と述べ、コミュニティ第一のアプローチを強調した。
しかし、暗号資産(仮想通貨)における収益分配モデルは、規制当局の厳しい監視を招くことが多い。法的な問題を回避するためには、自主的な透明性と明確なガバナンスの枠組みが不可欠となるだろう。
この10億ドル規模のトークンセールとエアドロップは、ソラナ基盤の分散型取引所(DEX)に流動性を注入し、クリエイターエコノミーやプロトコルの力学を再構築する可能性を秘めている。アナリストは、根拠のない発表が価格の変動性や規制の注目を悪化させる可能性があると警告している。
ポイント
- Pump.funが10億ドル規模のPUMPトークン提供と、保有者への収益分配モデルを計画していると報じられた。
- 総供給量1兆トークンのうち、25%が公開販売、10%がエアドロップに割り当てられる見込み。
- 公式発表がなく市場は不確実な状況にあり、収益分配モデルには規制上のリスクも存在する。
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