クロスチェーンブリッジサービスのTOKIは22日、1月末をもってサービスを終了すると公表した。
同サービスは、異なるブロックチェーン間でトークンの移転や交換を可能にするインフラとして提供されてきた。
サービス終了の背景にある監査上の課題
公式発表によると、TOKIは2025年2月に本番稼働を開始し、イーサリアム(ETH)やBNBチェーンなど複数のネットワークを接続してきた。
第三者の信頼を必要としないIBC(Inter-Blockchain Communication)プロトコルを活用し、高いセキュリティ水準を目指していた点が特徴だ。
今回のサービス終了決定には、開発パートナーであるDatachainの親会社、Speeeグループに対する財務監査が大きく影響している。
報道によると、監査法人がTOKIの企業構造について問題提起を行ったという。
具体的には、TOKIがドバイやケイマン諸島に法人を設立している一方で、実質的にはDatachainとの関係性が極めて強く、連結子会社として扱うべきとの見解が示された。
この判断により、Datachainからのエンジニアリング支援を継続することが困難になった。
TOKI運営チームは複数の代替案を検討したものの、開発体制の維持が現実的ではないと判断し、プロジェクト終了を決断した。
約1年間という短い運営期間ではあるが、この事例はブロックチェーン分野におけるガバナンスや企業構造の重要性を浮き彫りにしている。
Today, we must share the extremely difficult decision to bring the TOKI project to a close. This includes current operations, all future releases, and token launch plans.
Full details and the circumstances behind this decision are available on the TOKI Blog:…
— TOKI 🐦 (@tokifinance) January 22, 2026
ユーザーへの補償と今後の技術活用
サービス終了に伴い、クロスチェーン転送や新規預け入れなどの機能は段階的に停止される。
一方、流動性の引き出しや報酬対応については、一定期間サポートが継続される予定だ。
TOKIは独自の暗号資産(仮想通貨)を発行する前に終了することとなったが、ユーザー救済策は用意されている。
流動性インセンティブとして付与されていた「TOKI Rewards」や、コミュニティ向けの「TOKI Points」については、買い戻しプログラムを通じた補償が行われる。
プロジェクト自体は終了するものの、基盤となっていた相互運用技術は今後も活用される。
開発を担ってきたDatachainは、金融機関向けインフラの提供を目指し、技術開発を継続する方針を示している。
TOKIの吉田基紀共同創業者は、公式声明で期待に応えられなかったことへの謝罪と、支援者への感謝を表明した。
SWIFTとの連携も視野に入れていたプロジェクトだけに、業界内では惜しむ声も上がっている。
市場では依然として、ステーブルコインを含むクロスチェーン技術への需要は高い状況だ。
ポイント
- クロスチェーンブリッジのTOKIが1月末でのサービス終了を発表した。
- 開発パートナーの親会社における財務監査上の問題が継続困難の理由だ。
- トークン発行前だが、ポイントや報酬に対する補償措置が実施される。
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