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国際銀行間通信協会(SWIFT)は9月29日、30以上の金融機関と共同で、ブロックチェーン技術を活用した共有台帳の開発に着手した。
トークン化資産と国際送金の革新
SWIFTによると、狙いは世界の金融接続を次の段階へ進めることにある。まずは24時間365日で稼働するリアルタイム国際送金の実現に焦点を当てる。
本プロジェクトは、ブロックチェーン企業Consensysの概念実証(PoC)プロトタイプを出発点として進む。
従来の金融メッセージングネットワークとしての役割を、デジタル環境へ拡張する位置づけだ。
新たな共有台帳は、規制されたトークン化資産をデジタルエコシステム全体で、信頼性と拡張性を保ったまま移転できるようにする構想である。
SWIFTは200以上の国と地域で11500超の金融機関を結ぶ既存インフラを活用し、ネットワーク接続の基盤として機能させる方針だ。
一方で、台帳上でやり取りされるトークンの種類や発行は商業銀行や中央銀行の領域と説明している。
SWIFTはトークン発行者ではなく、取引を成立させる「イネーブラー」としての立場を明確にした。
この動きの背景には、資産管理の効率化に対する期待がある。SWIFTの調査では、機関投資家の97%がトークン化は資産管理を変革すると考えているという。
コスト削減や小口所有の実現が進めば、市場参加の間口は広がりやすい。
将来的には仮想通貨投資のように、個人が手軽にアクセスできる環境が整う可能性もある。
断片化する市場の統合
現在の課題は、トークン化資産が複数のブロックチェーンに分散し、機能や流動性が分断されている点にある。
ブロックチェーンとは本来、分散管理が特徴だが、規格やネットワークが乱立すると相互運用が難しくなる。
金融機関が各プラットフォームへ個別接続する必要が生じ、運用負荷が増すためだ。
今回の共有台帳は、安全な既存インフラを用いながら、複数ネットワークへの単一アクセスポイントを提供することで、この問題の解消を目指す。
構想は、チェーンリンクなどと実施した過去の実験で得た知見を踏まえる。
パイロットでは、異なるチェーン間の相互運用性がデジタル資産普及の鍵になることが示されてきた。
SWIFTは今後、メッセージ送信にとどまらず、決済のオーケストレーションへ役割を進化させる考えだ。
伝統的金融とデジタル資産経済をつなぐ架け橋としての存在感が問われる。
また同社は、63兆ドル規模の投資信託業界で指摘される非効率や決済遅延の解消も視野に入れている。
既存の機関投資家向けインフラとの互換性を保ちつつ、開発を加速させる方針だ。
ポイント
- SWIFTが30超の金融機関と共同で、ブロックチェーン型の共有台帳を開発へ。まずは24時間365日稼働のリアルタイム国際送金を狙う。
- 共有台帳は規制下のトークン化資産を信頼性・拡張性を保って移転できる設計。SWIFTは発行者ではなく「インフラ提供者」として位置づける。
- 課題の市場分断に対し、単一アクセスポイントで相互運用を支援。資産管理効率化や投信市場の非効率解消も視野。
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