米ブロックチェーン企業リップルと、サウジアラビアのリヤド銀行傘下のイノベーション部門Jeelは26日、同国におけるブロックチェーン技術活用に向けた提携を発表した。

本提携は、サウジアラビアの規制枠組みの下で、ブロックチェーンを基盤とした金融サービスの実証実験を行うことを目的としている。

両社はJeelが運営する規制サンドボックス環境を活用し、クロスボーダー決済、暗号資産(仮想通貨)カストディ、トークン化に関する技術検証を進める。

Jeelは、サウジアラビア最大級の金融機関であるリヤド銀行のイノベーション専門ユニットとして、企業や政府機関向けに先進的な金融ソリューションを展開している。

今回の協業により、リップルはJeelの機関ネットワークを通じて、サウジ国内の規制された金融イノベーション基盤「Jeel Sandbox」へ直接アクセスし、実用化に向けた検証を加速させる。

ビジョン2030と金融革新

今回の提携は、サウジアラビアが推進する経済改革構想「ビジョン2030」に沿った動きとして位置付けられる。

同構想では、石油依存からの脱却を目指し、金融セクターの近代化や先端技術の導入が重要政策として掲げられている。

外国人労働者による送金需要が大きく、地域金融ハブとしての役割も担う同国では、より効率的で透明性の高い国際送金インフラへの期待が高まっている。

こうした背景の下、サウジの金融当局は金融安定性を確保しつつ革新的技術を検証するため、規制サンドボックス制度を整備してきた。

リップルは同国を「デジタルトランスフォーメーションを推進する上で重要な市場」と位置付けており、今回の事業展開が同社の中東戦略を加速させる可能性がある。

市場関係者の間では、こうした動きがXRPの価格にも影響を与えるとの見方が出ている。

規制環境下での実証実験

リップルの中東・アフリカ担当マネージングディレクター、リース・メリック氏は「国際決済などの分野で、デジタル資産ソリューションがどれだけ効率性を高められるかを示すことに注力する」とコメントした。

さらに同氏は、今回の取り組みがサウジアラビアの競争力あるフィンテック環境の構築を後押しすると強調している。

銀行とテクノロジー企業による協業は、ブロックチェーン技術が実験段階から本格的な金融サービスへ移行できるかを見極める重要な試金石となる。

サウジの規制当局は今後、既存の金融法制や消費者保護の枠組みとブロックチェーン技術との整合性を慎重に評価していく方針で、世界的に仮想通貨の実用化が進む中、その検証結果が注目されそうだ。

ポイント

  • リップルがサウジ大手リヤド銀行のJeelと提携し、ブロックチェーン技術を実証へ
  • 規制サンドボックスを活用し、国際送金やデジタル資産管理のテストを実施する
  • サウジアラビアの国家戦略「ビジョン2030」に沿った金融革新を目指す動きだ

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浅川 智
浅川 智
暗号資産ジャーナリスト

99bitcoinsの暗号資産(仮想通貨)ライターとして活動。FX取引の経験を活... 続きを読む

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