オンド・ファイナンス(Ondo Finance)の子会社であるオンド・グローバル・マーケッツは19日、欧州経済領域(EEA)全域を対象に、トークン化された米国株式やETF(上場投資信託)を提供する規制承認を取得した。
この承認はリヒテンシュタイン金融市場局(FMA)によるもので、欧州における現実資産(RWA)のトークン化市場にとって大きな転換点となる。
今回の決定により、同社は欧州連合(EU)加盟27カ国に加え、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーを含む計30カ国でサービスを展開する権利を得た。
これにより、欧州の個人投資家および機関投資家は、ブロックチェーン技術を用いて発行されたトークンを通じ、テスラやアップルといった主要な米国企業の株式に直接アクセスできるようになる。
欧州全域での展開を可能にする規制戦略
今回の承認には、リヒテンシュタインの先進的な規制枠組みである「トークンおよび信頼できる技術サービス提供者法(TVTG)」が活用されている。
オンドはこの法制度を利用することで、EU各国の断片的な規制に個別に直面することなく、EEA全域でサービスを提供するパスポート機能を確保した。これは、米国企業が欧州の包括的な規制環境下で、一般投資家にトークン化証券を提供する初の事例となる。
オンド・ファイナンスは今回の動きを、5億人以上の潜在的な投資家に米国資本市場へのアクセスを開放する「戦略的な一手」と位置付けている。
これまでの欧州におけるRWA商品は適格投資家に限定されることが多かったが、今回は個人投資家も対象に含まれており、市場の裾野を大きく広げる可能性がある。
技術提携と将来的なサービス拡大
技術的な基盤として、オンドは分散型オラクルネットワークのチェーンリンク(Chainlink)と提携し、同社のクロスチェーン相互運用プロトコル(CCIP)を採用している。
これにより、正確な価格フィードの取得や、異なるブロックチェーン間でのシームレスな資産移動が可能となり、機関投資家が求める透明性と安全性が確保される。また、最近ではBitget Walletとの統合も完了しており、運用体制の整備が進められている。
オンドは2025年末までに、配当を生み出す株式を含む1,000以上の米国証券をトークン化リストに追加する計画だ。
これらの資産は、従来の証券口座のような保管料や高い仲介手数料を排除し、最低1ドル(約156円)からの小口取引を可能にする。さらに、スマートコントラクトによる配当の自動支払いや、DeFi(分散型金融)における担保利用など、ブロックチェーンならではの利便性が提供される見通しだ。
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