米デジタル資産企業のBitmine(ビットマイン)は15日、直近の四半期決算を報告した。
イーサリアムへの戦略転換が奏功
同社が米国証券取引委員会に提出した書類によると、5月末までの四半期における総収益は4,650万ドル(約75億3,300万円)に達した。
そのうち約98%にあたる4,570万ドル(約74億340万円)を、暗号資産(仮想通貨)のステーキングとバリデーションから得ている。
前年同期の総収益は約200万ドル(約3億2,400万円)であり、当時はステーキングによる収益は発生していなかった。
同社はこれまでビットコイン(BTC)のマイニングを主な事業としていた。しかし、近年はイーサリアム(ETH)を中心とした財務管理とステーキングモデルへと大きく方針を転換している。
多額の設備費用がかかるマイニングから、仮想通貨を長期保有して利回りを得る手法へと移行した形だ。
7月中旬の発表によると、同社は577万ETH以上を保有し、そのうち約85%をステーキングに回している。これはイーサリアムの総供給量の約4.8%に相当する規模だ。
同社は自らを世界最大のイーサリアム保有企業と位置づけており、今後もこの戦略を推進していく構えを見せている。
機関投資家向けプラットフォームの展開
同社は自社の仮想通貨を運用するため、機関投資家向けのステーキングプラットフォームを新たに立ち上げた。このシステムは現在、自社の資産管理に活用されている。
将来的には他の機関投資家やエコシステムパートナーにも提供を拡大する計画だ。また、同社は6月下旬に米国の主要な株価指数であるラッセル1000に採用された。
経営陣は、より多くの機関投資家が同社の株式を保有する契機になると期待を寄せている。仮想通貨のステーキングを合法かつ拡張性の高い収益源と捉え、事業基盤の強化を進めている。
一方で、ステーキング収益が好調な反面、財務上の課題も浮き彫りになっている。同四半期には、保有する仮想通貨の価格変動などに伴い、約8,360万ドル(約135億4,320万円)の純損失を計上した。
市場価格の変動や規制動向が業績に与える影響は大きく、今後の安定的な成長に向けたリスク管理が求められている。さらに、価格変動リスクを抑えるため、ステーブルコインの活用も視野に入れている。
ポイント
- ビットマインの直近四半期の総収益のうち、約98%がイーサリアムのステーキングによるものだった。
- 同社はビットコインのマイニングから、イーサリアムの長期保有とステーキングを中心とした事業へ転換した。
- ステーキング収益は好調だが、仮想通貨の価格変動による未実現損失などで純損失も計上している。
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