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台湾立法院の葛如鈞立法委員は4月29日、外貨準備高を利用したビットコイン準備金の導入を政府に要求した。
外貨準備高の一部をビットコインへ
台湾の立法院で開かれた質疑応答において、葛委員は行政院の卓栄泰院長と台湾中央銀行の楊金龍総裁に対し、政策提言レポートを提出した。
金や外貨と並ぶ戦略的国家資産として、暗号資産(仮想通貨)のビットコイン(BTC)を準備金に組み込むことを提唱している。
具体的には、台湾が保有する約6,020億ドル(約94兆5,140億円)の外貨準備高のうち、0.5%未満にあたる約25億ドル(約3,925億円)を割り当てる案が示された。
準備金の一部を振り向けることで、リスクを抑えつつ新しい資産クラスを取り入れる狙いがある。葛委員は3月末にも楊総裁へ同様の調査結果を伝えていた。
今回は行政院長への正式な提示となり、台湾国内での政策議論が一段と進む形となった。
台湾中央銀行は2025年後半の段階で、価格変動の大きさを理由にビットコインを準備金として扱うことは不適切だと評価。一方で、押収された仮想通貨を利用したデジタル資産の実験環境はすでに構築されている。
今回の正式な提案を受けて、政府がどのような判断を下すのか市場関係者の関心が高まっている。
地政学リスクへのヘッジ手段
台湾の外貨準備高は、全体の80%以上を米ドル建て資産が占めている。そのため、米ドルの価値下落や、中国との緊張関係に伴う地政学的な混乱のリスクに強くさらされている。
有事の際にドル資産が凍結されたり、物理的な金へのアクセスが制限されたりする懸念が専門家から指摘されており、特定の法定通貨に依存しすぎる体制を見直す時期に来ているとの見方も強い。
こうした背景から、ビットコインが独自のヘッジ手段として注目を集めている。発行上限が定められており、特定の管理者に依存しない分散型のネットワークを持つためだ。
国際銀行間通信協会(SWIFT)のシステムにも依存しておらず、制裁や差し押さえに対する耐性が強い。
葛委員は台湾中央銀行に対し、ステーブルコインやより広範なデジタル資産の準備金に関する新たなレポートを1か月以内に提出するよう求めた。また、イーサリアムなどの主要な暗号資産の動向も注視していく構えだ。
米国の一部州やブラジルなどでも、仮想通貨を国家資産として活用する動きが見られる。台湾での議論の行方は、世界の金融市場におけるデジタル資産の扱いに新たな視点をもたらす可能性がある。
ポイント
- 台湾の立法委員が、外貨準備高の一部をビットコインに割り当てる政策提言レポートを政府に提出した。
- 台湾の外貨準備高は米ドルへの依存度が高く、地政学リスクに対する独自のヘッジ手段としてビットコインが注目されている。
- 台湾中央銀行に対し、デジタル資産の準備金に関する新たなレポートを1か月以内に提出するよう求められた。
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