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仮想通貨(暗号資産)市場全体は31日、地政学的緊張の高まりや米国の政治的不安を背景に急落した。
市場全体の時価総額は3兆400億ドルから2兆8000億ドルへと縮小し、短期間で2400億ドル(約36兆9600億円)以上が失われた。
ビットコイン(BTC)は一時8万1087ドル(約1248万円)の安値を付け、前日比で7%以上下落した。
イーサリアム(ETH)も8%安の2689ドル(約41万4000円)となり、リップル(XRP)やソラナ(SOL)、BNBなどの主要アルトコインも6%から10%の下落を記録している。
大規模な清算とETFからの資金流出
市場の混乱に伴い、デリバティブ市場では大規模なポジション解消が発生した。
CoinGlassのデータによると、主要な仮想通貨全体で2日間に約20億ドル(約3080億円)近くの清算が行われたという。
24時間以内ではロングポジションが17億ドル、ショートポジションが2億ドル以上清算された。
この期間に26万7000人以上のトレーダーが清算の対象となり、HTX取引所では単一で8057万ドル(約124億円)規模のBTC-USDT注文が強制決済された事例も確認されている。
市場心理を示す「恐怖・強欲指数」は「極度の恐怖」を示す16まで低下し、投資家のパニック売りを示唆している。
機関投資家の動きも売り圧力を強めている。
現物ビットコインETFは、オプションの満期を控えたトレーダーの警戒感から8億1780万ドル(約1259億円)の純流出を記録した。
過去9営業日での純流出額は25億ドルを超えており、機関投資家の資金引き揚げが相場の重石となっている。
複合的な下落要因と今後の見通し
今回の急落には複数の要因が絡んでいる。
イランのバンダル・アッバス港での爆発事故により地政学的緊張が高まり、リスク資産からの資金逃避が加速した。
加えて、米議会がつなぎ予算の可決に失敗し、政府機関が一時的な閉鎖に追い込まれたことも市場の不確実性を高めた。
次期FRB議長人事に関する報道もセンチメントを悪化させた。
トランプ氏がケビン・ウォルシュ元FRB理事を指名する準備を進めていると報じられたが、同氏の過去のタカ派的な姿勢が仮想通貨市場にはネガティブに受け止められたようだ。
市場は金融緩和政策を好む傾向にあるため、流動性が引き締まることへの懸念が広がっている。
テクニカル面では、ビットコインは重要なサポートラインを下回った。
オンチェーンデータによると、長期保有者が29日に大量のBTCを売却しており、これが相場の崩れを招いた一因とみられる。
日足チャートでは弱気への転換を示唆する「ヘッド・アンド・ショルダー」のパターンを形成しており、アナリストの一部は7万5000ドル(約1155万円)付近までのさらなる調整を警戒している。
ポイント
- 地政学リスクと米政府閉鎖が重なり、仮想通貨市場全体が急落した
- 2日間で約3000億円規模のポジション清算が発生し、ETFからも資金が流出している
- ビットコインは重要なサポートラインを割り込み、さらなる下落の可能性も指摘されている
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