米取引所運営会社Cboe(シーボー)のBZX取引所は、先月末に新たなミームコインETFの上場を目指す申請を米国証券取引委員会(SEC)に提出した。
一方でシバイヌ(SHIB)は、米国での現物ETFの立ち上げに向けた動きから再び見過ごされる形となった。
シーボーはソラナ基盤のミームコインであるパジーペンギンズ(PENGU)に連動するCanary PENGU ETFの上場と取引を目指し、19b-4申請書をSECに提出したと明らかにした。
新たなミームコインETF、SECの審査段階へ
この申請は、Canary社がPENGU ETFの立ち上げを目指してS-1申請書を提出してから3ヶ月後の動きである。
ブルームバーグETFアナリストのエリック・バルチュナス氏もこの進展をX(旧Twitter)への投稿で認めている。
提案されている現物ETFは、主にPENGUトークンとパジーペンギンズNFTを通じて、ユーザーに間接的に値動きの恩恵を受けられることを目指している。
さらに、Canary PENGU ETFは、ETFの主要な保有資産であるPENGUやパジーペンギンズNFTの売買を円滑にするため、ソラナやイーサリアムといった他のデジタル資産も保有する計画だ。
Canary社がこのETFのスポンサーを務め、CSC Delaware Trustが信託会社となる。
多くの仮想通貨関連ETFと同様、このファンドもコモディティベースの商品として設計されている。
シーボーによる19b-4申請書の提出により、このETFの規制プロセスが正式に開始された。
今後SECは申請を受理し、承認または却下を判断するためのスケジュールを設定する見込みである。
ETF化から取り残される人気ミームコインのシバイヌ
今回の動きは、資産運用会社がスポットETFの候補として、他のミームコインに注目し、シバイヌを一貫して見送っている現状を浮き彫りにした。
これまでに、ドージコイン(DOGE)やPENGUなど、複数のミームコインでETF申請が提出されているが、シバイヌはその中に含まれていない。
シバイヌコミュニティは、資産運用大手のグレースケールに対し、シバイヌに連動するETFの導入を求める請願活動をChange.orgで展開している。
この請願は昨年開始されて以来、11700件以上の署名を集めた。
シバイヌのマーケティング責任者であるルーシー氏は今年初め、Xへの投稿でシバイヌがETFに値する理由を強調した。
同氏はトークンの広範なアクセス性、相場操作への耐性、コミュニティ主導の成長などを挙げている。
しかし、こうした努力にもかかわらず、資産運用会社は引き続きシバイヌをETF候補として見送る傾向にある。
一方で、シバイヌの人気はミームコイン分野および仮想通貨市場全体で成長を続けている。
現在の時価総額は68億8000万ドル(約9838億円)で、仮想通貨全体で19位、ミームコインとしては2位にランクされている。
ETF化の裏で注目集める新興ミームコイン
こうしたETF化の議論が白熱する一方で、ミームコイン市場そのものも進化を続けている。
単なるインターネット上のジョークから始まった多くのコインが、具体的な実用性を持ち、独自の価値を創造しようとする動きが活発化している。
その代表格として注目を集めているのが、ソラナ基盤の自動取引ボットを動かすSnorter Bot(SNORT)である。
このプロジェクトは、ミームコインとしての文化的な魅力と、Telegram上で動作する自動取引ツールという明確なユーティリティを融合させている。
ホワイトペーパーに記載のあるように、ユーザーはスナイピングやコピートレードといった高度な機能を、Telegram内で利用できる。
スナイピングとは、上場したトークンが取引可能になる瞬間を狙って、自動的に素早く購入を行う手法である。
SNORTトークンは、保有者に対しては取引手数料の割引や、プロジェクトの方向性を決めるガバナンスへの投票権、ステーキングによる報酬といった実用的なメリットを提供する。
現在トークンセール段階にあるこのプロジェクトは、将来的に人工知能(AI)を活用した取引アルゴリズムの導入も計画している。
Snorter Bot公式サイト|X(旧Twitter)|Instagram
ポイント
- シーボーがソラナ上のミームコインのPENGUの現物ETF申請をSECに提出した
- 人気ミームコインのSHIBは、いまだにETF候補として見過ごされている
- ミームコイン市場全体の進化が進んでおり、自動取引ボットのSnorterが注目を集めている
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