キルギス共和国は5日、金(ゴールド)に裏付けられた米ドルペッグのステーブルコイン「ゴールド・ドル(USDKG)」を2025年第3四半期に発行する計画を発表した。
金裏付けステーブルコイン「USDKG」の詳細
USDKGは、その価値が米ドルと常に一致するように設計された安定したデジタル資産である。
当初、このステーブルコインはキルギス財務省が保有する5億ドル(約720億円)相当の金準備によって裏付けられる。将来的には、この準備金を20億ドル(約2880億円)まで増やす計画がある。
金の裏付けは、価値の保存手段としての金の安全性に対する認識を活用し、安定性と信頼性を提供することを目的としている。さらに、透明性と信頼性を確保するため、独立した監査が実施される予定だ。
USDKGは金の価格変動に対応するため、過剰担保方式を採用する。これにより、ステーブルコインは金の価格に追随するのではなく、米ドルとの1対1のペッグを維持することが保証される。
キルギスの戦略的狙いとUSDKGの役割
キルギスはUSDKGの発行を通じて、国境を越える決済や国際貿易における戦略的なハブとなることを目指している。特に中央アジアでの利用を促進し、将来的には東南アジアや中東への拡大も視野に入れている。
同国にとって、送金は国内総生産(GDP)の重要な部分を占めており、USDKGは効率的で安定した取引手段を提供することが期待される。
経済的不確実性に対するヘッジ手段としての金の歴史的な役割も、この選択において重要な要素だ。USDKGは、デジタル取引の効率性と、現物の金に関連する信頼性を組み合わせることを目指している。
USDKGの保有者は、現物の金、他の暗号資産(仮想通貨)、または法定通貨として引き出す形で償還する選択肢を持つことになる。
デジタル通貨への国家アプローチの変化
今回のUSDKG発行は、デジタル通貨分野における重要な進展として位置づけられる。国家がデジタル資産、特に国際金融や貿易においてどのようにアプローチするかの変化を示す動きと言える。
キルギス財務省の関与は、このプロジェクトに公式な裏付けを与え、広範な採用の可能性を高めている。
USDKGのようなステーブルコインは、価格変動が大きいことで知られるビットコイン(BTC)などとは異なり、価値の安定を目指す点で特徴的だ。
このような国家によるデジタル資産への取り組みは、今後の仮想通貨 投資の選択肢にも変化をもたらすかもしれない。一方で、多様な新しい仮想通貨が登場する中で、USDKGがどのように受け入れられるか注目される。
ポイント
- キルギスは2025年第3四半期に金に裏付けられた米ドルペッグのステーブルコインUSDKGを発行する。
- USDKGは当初5億ドル(約720億円)相当の金で裏付けられ、国際決済の効率化を目指す。
- 過剰担保や独立監査により安定性を確保し、保有者は金や法定通貨で償還可能。
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