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イーロン・マスク氏は5日、ソラナ(SOL)基盤のミーム銘柄であるGrokについてX上で言及した。その後、Grokの価格が約70%急騰した。
Gorkは、マスク氏が率いる(エックスエーアイ)xAI社が開発したチャットボット「Grok」のパロディとして作られた暗号資産(仮想通貨)である。
マスク氏がX上で「sup@gork」と投稿し、自身のプロフィール画像をGorkに関連するものに変更したことが、今回の価格上昇の直接的な引き金となった。
マスク氏のソーシャルメディア上での発言は、以前から仮想通貨市場、特にミームコインと呼ばれるミームから生まれた通貨の価格に大きな影響を与えてきた。
ミーム銘柄特有の投機熱と背景
今回のGorkの急騰は、マスク氏の影響力を改めて示す事例となった。過去には、2024年3月にもマスク氏のGrokに関するツイートがきっかけで、別のGrok関連トークンが週間で69%上昇したことがある。
同氏がAIや仮想通貨プロジェクトについて言及すると、投機的な取引が活発化する傾向が見られる。過去のGrok関連トークンでは、取引高が1000万ドル(約14.5億円)を超え、月間で165%もの価格上昇を記録した例もある。
マスク氏に関連付けられたブランド名を持つトークンは、価格の変動性を求める短期トレーダーを引きつけやすい性質がある。
こうした動きは、分散型取引所(DEX)の流動性プールによって増幅されることがある。例えば、以前話題となったGrok関連トークンでは、流動性プールが530万ドル(約7億6850万円)規模に達していた。
また、xAIのチャットボットGrok自体の機能拡張(ミーム画像の解説能力、医療画像の分析、より自由な応答をする「unhinged mode」など)も、Grokというテーマへの関心を継続的に高めている。
この関心の高まりが、Gorkようなパロディ資産への需要にも波及していると考えられる。
熱狂の裏に潜むリスク
一方で、Gorkのようなミーム銘柄への仮想通貨投資には注意が必要だ。これらのトークンの多くは、本質的な価値や実用性に乏しく、価格変動が非常に激しい傾向がある。
実際に、過去のGrok関連トークンの中には、一時的に時価総額が1.8億万ドル(約261億円)に達しながら、その後1.3億万ドル(約188.5億円)まで価値を落としたものもある。
加えて、規制当局の動向も不透明であり、将来的に規制強化のリスクも存在する。
マスク氏の投稿は、しばしばユーザーによる関連コンテンツ(例えば、Grokをモチーフにしたミーム画像など)の創作を促し、トークンの急速な拡散を後押しする側面もある。
しかし、その人気は投機的な側面が強いことを理解しておく必要があるだろう。
ポイント
- イーロン・マスク氏がXプラットフォームでパロディミーム銘柄「Gork」に言及し、価格が約70%急騰した。
- マスク氏のSNS投稿は過去にも仮想通貨、特にミーム銘柄の価格に大きな影響を与えてきた。
- Gorkのようなミーム銘柄は投機性が高く、本質的な価値や規制の不確実性といったリスクを伴う。
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