暗号資産(仮想通貨)データ分析サービスのCoinGeckoは30日、2025年第1四半期に約180万の仮想通貨プロジェクトが失敗したと報告した。
今回の失敗トークンは、2021年から2025年初頭までに記録された約360万以上のうち、半数近く(49.7%)に相当する。
CoinGeckoのレポートによれば、2025年第1四半期に約180万もの仮想通貨トークンが市場から消失した。これは、2021年以降に発行された全トークンのうち、4分の1に達する数字である。
さらに、過去4年間の累計失敗数と比べても、今回の急激な増加は際立っている。
市場変動と安易なトークン発行が背景か
トークンの失敗急増の背景には、複数の要因が存在する。まず、仮想通貨市場全体の価格や需要が大幅に変動し、新規発行トークンの安定性を著しく損なっている。
加えて、Pump.fun(トークン作成プロセスを大幅に簡略化するサービス)の登場が、低品質なプロジェクトの増加を招いた可能性がある。実際、Pump.fun経由で作成されたトークンは失敗率が98%に達するとの報告がある。
さらに、ミームコインと呼ばれる、実用性よりもインターネット上の話題性や投機的魅力に依存するトークンの増加が、失敗率の高さに寄与している。これらのトークンは多くの場合、持続可能な価値やエコシステムを欠いている。
持続可能性への警鐘、過去との比較
2024年においても、仮想通貨市場は新規トークン発行が活発で、300万を超えるトークンが登場した。にもかかわらず、同年の失敗トークンは約140万に上り、プロジェクト失敗数としては過去2番目の多さとなった。
Pump.funの台頭以前である2021年から2023年の間は、失敗率は全体の12.6%に留まっていた。急激な上昇は、迅速だが持続可能性に欠けるトークン作成戦略への移行を示している。
また、多くのトークンが明確な用途や長期計画を欠いた投機的ベンチャーとして発行されている。特に、その投機性が高い草コインへの投資は慎重な判断が求められる。
こうした状況は市場の健全性や投資家の信頼に悪影響を及ぼす可能性があるため、安易な仮想通貨投資には十分な注意が必要である。
ポイント
- 2025年第1四半期に約180万の仮想通貨プロジェクトが失敗したことがCoinGeckoのレポートで判明。
- これは2021年以降に発行された全トークンの4分の1に相当し、失敗の急増を示している。
- 市場のボラティリティ、トークン作成プラットフォームの普及、ミームコインの流行が主な要因とされる。
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