イーサリアムのメインネットは12月30日、1日あたりの取引数が過去最高となる220万件を記録した。
この数字は、2021年の強気相場で記録した197万件を上回るもので、前回の最高値から約11.7%増加。ネットワーク利用が着実に拡大していることを示す結果だ。
また、取引数の増加と同時に、手数料の大幅な低下も確認された。
平均手数料は約0.17ドルとなり、6カ月前の2.15ドルから92%減少している。
アップグレードとエコシステムの活性化
一般にブロックチェーンでは、利用者が増えるほど手数料が上昇すると考えられてきた。
今回のデータは、そうした従来の常識とは異なる構造的な変化を示している。
5月のピーク時には、1取引あたりの手数料が200ドルを超える場面もあった。
現在の低コスト環境は、ネットワーク基盤が根本的に改善された結果といえる。
この記録達成には、複数の技術的要因が寄与している。特に2025年に実施された戦略的なネットワークアップグレードの影響が大きい。
5月に有効化された「Pectra」アップグレードでは、バリデーター機能の強化やステーキングの柔軟性向上が図られた。
また、「Fusaka」アップグレードでは、実行層と合意形成層の両面が最適化されている。
これらの改善により、プロトコル全体の効率が直接的に向上した。分散型金融(DeFi)の取引量は前月比で34%増加している。
レンディングプロトコルや分散型取引所(DEX)は、全取引の約41%を占めた。NFT市場も再び活況を見せ、取引全体の18%を構成している。
さらに、レイヤー2へのブリッジや決済関連の取引は22%を占めており、エコシステム全体がバランス良く機能していることがうかがえる。
データによれば、2025年第4四半期にはメインネット上で約870万件のスマートコントラクトが新たに展開された。これも過去最高水準となった。
レイヤー2との相乗効果と今後の展望
メインネットの記録更新と並行し、レイヤー2ネットワークでは1日あたり約820万件の取引が処理された。
これはイーサリアム(ETH)の多層的スケーリング戦略が機能している証左といえる。
現在、イーサリアム関連取引の約75%はレイヤー2上で処理され、最終的な決済のみがメインネットで行われている。
これにより、高いセキュリティを維持しながら処理能力を拡張している。
それでもメインネットには、1日あたり約85万ドル以上の手数料収入が発生している。
ユーザーは即時性の高い確定と極めて低い手数料を享受できる環境が整った。
バリデーター動向にも変化が見られる。ネットワークからの退出希望量に対し、新たにステーキング待機中のイーサリアムは約2倍に達している。
これは、ネットワークへの信頼と長期的な参加意欲が高まっていることを示している。
2022年のPoS移行以降、エネルギー消費は安定しており、最近の改善によって1取引あたりの消費量はさらに15〜20%削減される可能性がある。
今回の取引数とコストの両立は、長年にわたる研究開発と段階的アップグレードが実を結んだ結果といえるだろう。
ポイント
- イーサリアムの1日あたり取引数が過去最高の220万件を記録した
- 取引手数料は平均17セントまで低下し、利用者の負担が大幅に軽減された
- 2025年のアップグレードやDeFi、L2の活発化が記録更新の要因となった
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