ZEC(ジーキャッシュ)は、送金時のプライバシーを重視した暗号資産(仮想通貨)です。取引内容を秘匿できる仕組みを持ち、ゼロ知識証明によって高い匿名性とセキュリティを両立しています。

また2025年後半は、プライバシーコインが再び注目される流れがあり、ZECも短期間で大きく値を伸ばす場面がありました。規制議論が進む一方で「プライバシーの価値」が見直されている点も、ZECが注目される理由のひとつです。

本記事では、ZECの基本情報、仕組み、メリット・デメリット、今後の将来性と注意点をわかりやすく解説します。

仮想通貨ZEC(ジーキャッシュ)の重要ポイント

  • ビットコインをもとに作られた「プライバシー重視の仮想通貨」
  • 取引の相手や金額を見えにくくできる仕組みがあり、匿名性が高い
  • 2025年に短期間で大きく値上がりした一方で、規制や上場廃止リスクも大きい通貨

仮想通貨ZEC(ジーキャッシュ/Zcash)とは?

仮想通貨ZEC(ジーキャッシュ)は、ビットコインのコードを土台に、取引のプライバシーを強化することを目的として2016年に開発された仮想通貨です。

「経済的な自由とプライバシーは、すべての人に開かれているべきだ」という考え方を掲げるプロジェクトで、プライバシーコインの代表格の一つと見なされています。

開発はElectric Coin Company(ECC)が中心となって進め、プロトコルの管理やコミュニティ支援は非営利団体であるジーキャッシュ財団が担っています。

営利企業と財団が役割を分けることで、技術開発とネットワーク運営をバランス良く進める体制です。

項目 内容
プロジェクト名 Zcash(ジーキャッシュ)
ティッカー ZEC
開発・運営主体 Electric Coin Company(ECC)、ジーキャッシュ財団
最大発行枚数 2100万ZEC(※ビットコインと同等)
時価総額(概算) 約1兆2613億7997万6160円
公式サイト https://z.cash/

仮想通貨ZEC(ジーキャッシュ/Zcash)の特徴

和柄の扇子に仮想通貨ZECのロゴを重ねたイメージ

仮想通貨ZECは、ビットコインと同様の発行ルールやマイニング方式を取り入れつつ、強力なプライバシー機能を備えたプロジェクトです。

その特徴は下記の通り。

  • ビットコインに近い経済設計とPoWマイニング
  • zk-SNARKsとオプショナル・プライバシー
  • Haloとアップグレードによる安全性の強化

ビットコインに近い経済設計とPoWマイニング

ZECはビットコインのコードから分岐して生まれた通貨で、経済設計もよく似ています。

最大発行枚数は2100万ZECに固定されており、新規発行量が約4年ごとに半分になる仮想通貨の半減期も組み込まれています。

発行枚数を絞ることで、供給が増えすぎないように設計された仕組みです。

取引承認にはビットコインと同じProof-of-Work(PoW)が採用されています。

マイナーが計算処理を行い、最初に正解を見つけた参加者が報酬としてZECを受け取る仕組みで、ネットワークの安全性を支える役割も担っています。

zk-SNARKsとオプショナル・プライバシー

ZEC最大の特徴は、強力なプライバシー保護です。

取引の正当性だけを証明し、誰が誰にいくら送ったかという詳細は明かさない「zk-SNARKs(ゼロ知識証明)」という暗号技術を採用しています。

世界中に共有される取引台帳であるブロックチェーン(デジタルチェーン)上でも、二重払いなどの不正を防ぎつつ、取引情報を第三者から見えにくく処理します。

さらに、ZECは「オプショナル・プライバシー」を採用し、利用シーンに応じて公開度合いの異なる2種類のアドレスを使い分けられるのが特徴です。

  • 透明アドレス(t-address):取引内容がブロックチェーン上に公開される、一般的な仮想通貨に近いアドレス
  • シールドアドレス(z-address):アドレスや金額が暗号化され、第三者には詳細が見えないアドレス

加えて、「ビューイングキー」という仕組みによって、必要な相手にだけ取引履歴を開示することもできます。

監査やコンプライアンス対応が求められる場面では、特定の相手にだけ中身を見せる、といった使い方も可能です。

Haloとアップグレードによる安全性の強化

ZECは以前、Trusted Setupと呼ばれる初期設定プロセスに対して、理論上のリスクがあると指摘されていました。

もし初期設定に関わる秘密情報が悪用されていた場合、誰にも気づかれずにZECを不正発行できてしまう可能性があると懸念されていたためです。

この問題を解消するため、開発元のECCはHaloと呼ばれる新しいゼロ知識証明の仕組みを開発しました。

2022年の大型アップグレードNU5でHaloが導入され、Trusted Setupそのものが不要な設計へと移行しています。

こうした改良を重ねることで、ZECはプライバシーだけでなく、プロトコルレベルの安全性や信頼性も高めてきたプロジェクトといえます。

仮想通貨ZECの過去の価格動向

Market Cap

仮想通貨ZECの価格は、プライバシー技術への期待と規制強化の波のあいだで大きく動いてきました。代表的な局面を押さえると、次のような流れになります。

2016年:ローンチ直後

ローンチ直後は、革新的な匿名技術への期待から一時的に約3万円まで急騰しました。

ただし、これは発行直後特有の異常値であり、その後はすぐに100円未満の水準まで下落しています。

2017年末〜2018年初頭:仮想通貨バブル期

ビットコインや主要アルトコインと同じく市場全体が過熱し、ZECも一時約900円まで上昇しました。

その後は仮想通貨市場の低迷と「プライバシーコイン=マネロン懸念」という見方から、長い低調期に入る展開となります。

2024年11月:3回目の半減期

価格は同月に約37円 から一時78円まで上昇し、その後は40円前後へ戻る形に。供給ペースの変化が短期的にはやや価格を押し上げたと解釈できます。

なお、3回目の半減期はすでに2024年に終了しており、次回は2028年11月ごろの予定です。

2025年9月末以降:約1カ月で10倍超

規制の枠組みが整うなかで匿名性への関心が高まったこと、仮想通貨市場全体の上昇トレンド、プライバシーコイン分野への資金流入が重なり、ZECは約1カ月で1000%超の急騰を記録。

同時期には他のプライバシーコインも上昇しましたが、Monero(モネロ/XMR)が規制面で大きな打撃を受けた一方で、透明・匿名を使い分けられるZECのモデルが再評価ました。

仮想通貨ZECの今後・将来性

東京の夜景を背に、ビジネスマンが仮想通貨ZECのコインを手にするイメージ

仮想通貨ZECの将来性は、技術面だけでなく、規制やプロダクト開発の方向性にも大きく左右されます。

詳細は下記の通り。

  • 規制と普及が左右するZECの将来性
  • Monero規制と「プライバシーの王座」
  • ウォレット「Zashi」と今後の開発ロードマップ

規制と普及が左右するZECの将来性

ZECは上場直後に1ZEC=30万円超という極端な高値をつけたあと、2020年初頭には数千円台まで下落するなど、大きな価格変動を経験してきました。

価格面だけを見ると値動きが激しい通貨であり、ミームコインに近いボラティリティを示す局面もあります。

ビットコインやイーサリアムの今後を考えるときと同じように、ZECについても「価格」だけでなく「どんな場面で求められる通貨か」を含めて長期的に捉える視点が重要です。

今後の焦点になるのは、規制と共存しながら、どこまで実需と普及を伸ばせるかという部分でしょう。

Monero規制と「プライバシーの王座」

長らくプライバシーコインの代表はMonero(モネロ/XMR)でした。

Moneroはすべての取引を強制的に匿名化する設計のため、ユーザー目線では高いプライバシーを確保できますが、規制当局から見ると監視が難しい資産でもあります。

この特徴が、規制面では次のような形でマイナスに働きました。

  • マネーロンダリング対策(AML)の観点から監視しづらい
  • 2023〜2024年にかけて、バイナンスなど大手取引所が次々と上場廃止
  • 主要な取引所から姿を消し、流動性と存在感を大きく低下させた

一方でZECは、「オプショナル・プライバシー」という設計を採用しています。

取引所や事業者が規制対応に使える透明アドレスを用意しており、資金洗浄対策や本人確認などのルールを守りながら、ユーザーにはプライベートな取引も提供できる仕組みです。

このように透明な取引と匿名性の高い取引を使い分けられる点が評価され、Moneroが規制によって後退したあと、ZECがプライバシーコイン分野の有力候補として改めて注目を集めるようになりました。

ウォレット「Zashi」と今後の開発ロードマップ

ZECは「シールド取引(プライベート送金)」が強みですが、以前は設定や使い方がやや難しい点が課題でした。

そこでECC(Electric Coin Company)が公式モバイルウォレット「Zashi」を提供し、スマホでZECを自己管理(セルフカストディ)しながら、シールド送金を使いやすくする取り組みを進めています。

実際にZashiでは、プライバシーを高めるための改善が継続しており、受け取り用のシールドアドレスを都度更新するなどのアップデートも入っています。

さらにECCは四半期ごとにロードマップを公開しており、直近(Q4 2025更新)でもZashiのプライバシー・使い勝手の改善を重点に掲げています。

仮想通貨ZECの買い方・購入方法

仮想通貨ZECは国内の仮想通貨取引所に上場していないため、日本から購入する場合は海外取引所を経由する必要があります。

ここでは、Best WalletとMEXCを組み合わせた、比較的シンプルな購入手順を整理します。

  • Best Walletをインストールする

    まず、マルチチェーン対応ウォレットアプリのBest Walletをスマートフォンにインストールし、案内に沿って初期設定を完了させます。

    Best Walletのアプリのダウンロード画面

    そのうえで、アプリ内の「購入」メニューからクレジットカードでUSDTを買うか、すでに持っている仮想通貨をスワップしてUSDTに交換します。

    複数のネットワークが選べるため、仮想通貨のガス代が安いチェーンを選択しておくとコストを削減可能です。

    Best Walletには、新しい仮想通貨プレセールに参加できる「期待のトークン(Upcoming Tokens)機能」も用意されており、ZEC以外の有望銘柄も簡単に探せます。

    Best Walletを見てみる
  • MEXCの口座開設と本人確認

    次にMEXCの公式サイトにアクセスし新規アカウントを作成します。メールアドレスか電話番号で登録できる仕組みです。

    登録後は本人確認(KYC)として身分証明書と住所情報の提出が求められます。

    承認までに時間がかかる場合もあるため、ZECを買う予定があるなら早めに手続きを済ませておくと安心です。

  • Best WalletからMEXCへUSDTを送金

    Best Wallet内でMEXCのUSDT入金アドレス宛てに送金手続きを行います。

    メタマスクから送金するときと同様に、「送信元と入金先で同じネットワークを選ぶ」ことを忘れないようにしましょう。

    ネットワークが一致していない状態で送金すると資金を失うおそれがあります。

    送金手数料はネットワークの混雑状況によって変わるため、混雑が落ち着いているタイミングを選ぶとコストを抑えやすくなります。

  • MEXCでUSDTからZECを購入

    USDTの入金反映を確認したらMEXCの現物取引画面に進み、「ZEC/USDT」ペアを選択します。

    購入したいZECの数量、もしくはUSDTの使用額を入力し、買い注文を出せば取引は完了です。

    注文が約定するとMEXCアカウント内の残高にZECが追加されます。

    必要に応じて、その後ZECをハードウォレットなどへ送金し、自分自身で保管する形に切り替えることも可能です。

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仮想通貨ZECの注意点・リスク

ビットコインと円マークのネットワーク上に仮想通貨ZECが並ぶ近未来イメージ

仮想通貨ZECは魅力がある一方で、いくつか注意しておきたいリスクもあります。ここでは押さえておきたいポイントを3つに分けて整理します。

規制・上場廃止リスク

ZECが抱える最大のリスクは各国の規制動向です。ZECのハイブリッド型モデルはMoneroとの比較では評価されていますが、取引所や規制当局に完全に受け入れられているわけではありません。

実際にバイナンスは2025年4月にZECを「上場廃止投票の対象銘柄」の一つとし、バイビットも2025年2月に「ZEC/USDT」の現物ペアを廃止しました。

ZECはまだ多くの海外取引所に上場していますが、プライバシーコイン全体への規制が強まれば、Moneroと同じように上場廃止が連鎖する可能性もあります。

日本では、2018年にZECを含むプライバシーコインが一斉に上場廃止された経緯があり、2026年現在も国内の仮想通貨取引所でZECを扱う事業者は存在しません。

分散型取引所を通じて取引が続く可能性はあるものの、流動性の中心は依然として大手の取引所にあります。

上場廃止は出来高や価格形成に直結するため、規制強化が進むとボラティリティや下落リスクが一段と高まりやすい点を意識しておく必要があります。

ウォレット選びによるプライバシー低下

ZECの技術的なリスクよりも、ユーザーにとって現実的な落とし穴になりやすいのがウォレット選びです。

ウォレットが「ZEC対応」と表示されていても、多くは実装が容易な透明アドレスのみをサポートしており、ZECの核となるシールドアドレスに対応していないケースが少なくありません。

本人確認済みの取引所から透明アドレスにしか対応していないウォレットへZECを送金すると、その履歴はブロックチェーン上に公開されます。

プライバシーコイン以外の通貨でも同じ仕組みではあるものの、「匿名性を重視してZECを選ぶ」という目的から見ると、本来のメリットを活かしきれていない状態です。

投資対象として価格だけを追うのであれば問題にはなりにくいものの、匿名性を期待してZECを利用する場合は、シールドアドレスに対応したウォレットを選ぶ必要があります。

ZECのプライバシー機能をフルに使いたい場合は、ECCが開発した公式モバイルウォレット「Zashi」を検討するとよいでしょう。

利用難易度とセットアップのハードル

ZECは匿名性の高い仕組みを持っていますが、その機能をきちんと活用するには、ある程度の知識と環境が求められます。

プライバシー機能を使うには自分で対応ウォレットをセットアップし、アドレスの種類や送金時の設定を理解する必要があるため、仮想通貨そのものに慣れていない人にはやや難度の高いプロジェクトといえます。

また、ZECの取り扱いにはデータ容量の問題もつきまといます。

容量に余裕のない端末やウォレット環境では管理しづらく、パソコンやタブレットの運用に慣れているユーザー向きという側面もあります。

こうした前提を踏まえると、ZECは「とにかく簡単に使いたい初心者向けの通貨」というより、「プライバシー保護の必要性を理解し、自分で環境を整える意思がある人」に向いた通貨と考えるとイメージしやすくなります。

仮想通貨ZECに代わる有望コイン|Bitcoin Hyper

Bitcoin Hyper公式サイト

リスク分散を考えるなら、2026年時点でプレセール段階にある有望プロジェクトも候補に入れておきたいところです。

とくにBest Walletアプリの期待のトークン機能から参加できるBitcoin Hyper(HYPER)は、ビットコインの成長ストーリーと紐づく新興銘柄として注目されています。

Bitcoin Hyperの主な特徴は、次の3点。

  • ビットコイン向けレイヤー2:ビットコインの「遅い・高い」というトランザクション問題を解消することを目的にしたレイヤー2(L2)プロジェクトで、高速・低コストな送金や決済を実現しようとしています。
  • SVM統合による拡張性:Solana Virtual Machine(SVM)を統合し、ビットコインのセキュリティを土台にしながら、DeFiや仮想通貨nft、ゲーム系dAppなど幅広い領域まで活用範囲を広げる設計が打ち出されています。
  • プレセールとステーキングの両立:HYPERトークンはプレセール段階で約2800万ドル超を調達しており、一部は高利回りステーキング報酬にも配分されています。

ZECはプライバシー保護に優れた一方で、規制や上場廃止リスクが常につきまとう通貨です。

そこで、ビットコインのインフラ強化を目指すBitcoin Hyperのようなレイヤー2銘柄を組み合わせれば、異なるテーマの成長ストーリーをポートフォリオに取り入れやすくなります。

Bitcoin Hyperを見てみる

まとめ

仮想通貨ZEC(ジーキャッシュ/Zcash)は、送金時のプライバシーを重視したい人に向いた専門性の高い銘柄です。

2026年以降は、プライバシー通貨のなかでも再評価の流れがあり、存在感を取り戻しつつあるポジションといえます。

一方で、規制動向や取引所対応などの影響を受けやすい点には注意が必要です。価格だけで判断せず、自分が取れるリスクの大きさと「どんな目的でZECを持つのか」を整理しておきましょう。

仮想通貨投資を検討する際は、ZECをポートフォリオの一部として位置づけつつ、ビットコイン系レイヤー2やBest Wallet経由で参加できる有望プレセール銘柄など、テーマの異なる資産も組み合わせるのがおすすめです。

仮想通貨ZECのよくある質問

仮想通貨ZECとは何ですか?

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仮想通貨ZECは、取引のプライバシー保護を重視して設計された仮想通貨です。2016年に公開され、ビットコインをベースにしながら、送金額や送受信者の情報を秘匿できる仕組みを備えています。

Zcashは匿名性が高いですか?

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はい。zk-SNARKsとシールドアドレスにより、取引の詳細を第三者から見えにくくする高い匿名性を備えています。

仮想通貨ZEC(Zcash)の将来性は?

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仮想通貨ZECは、プライバシー需要の高まりと技術開発が続くかぎり、一定の成長余地がある銘柄です。ただし、規制や上場廃止リスクの影響を受けやすいためポートフォリオの一部にとどめて慎重に付き合う通貨といえます。

Zcashはマイニングできますか?

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はい、マイニングできます。ZcashはPoW方式を採用しており、対応したマイニング機器を使えば採掘が可能です。

参考資料

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