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複数の政府関係者は17日、暗号資産(仮想通貨)に関する申告分離課税の導入時期が2028年1月になる見通しであることを明らかにした。
当初はより早い段階での導入も期待されていたが、規制枠組みの整備が優先される形となりそうだ。
金融商品取引法の改正を優先
現在の日本の税制では、暗号資産の取引利益は雑所得に分類され、給与所得などと合算して課税される総合課税の対象となっている。
所得税と住民税を合わせると税率は最大で約55%に達し、株式取引のような損失の繰越控除も認められていない。
これに対し、導入が検討されている申告分離課税では、株式や投資信託と同様に税率が一律20%程度となる。
また、利益と損失を相殺する損益通算や、損失を翌年以降3年間にわたって繰り越せる仕組みも導入される見込みだ。
導入時期が2028年とされる背景には、法規制の順序がある。
政府はまず、2026年の通常国会で金融商品取引法(金商法)の改正案を提出し、暗号資産を同法の規制対象に加えることを目指している。
多くの投資家が仮想通貨の税制改正に関心を示しているが、まずは法的な位置づけの明確化が進められる。
関係者によると、政府内では投資家保護の観点から規制強化を先行させるべきだという意見が強い。
新しい金商法の枠組み下での市場の状況を見極めた上で、税制改正に着手するという慎重な姿勢をとっているようだ。
業界団体や投資家からは、長年にわたり税制改正を求める声が上がっていた。
しかし、適切な市場監視体制と投資家保護の仕組みが整うまでは、税制優遇措置の実施は難しいという判断が働いているとみられる。
税負担は半分以下になる可能性
現行制度と新制度案では、納税額に大きな差が生じる。
例えば、仮想通貨で1億の利益が出た場合、現在は所得税と住民税を合わせて約5020万円の納税が必要になる計算となる。
仮想通貨の税金に関する現行の仕組みでは、利益が大きくなるほど税率も高くなる累進課税が適用されるためだ。
一方、申告分離課税が適用されれば、同じ利益に対する税額は約2031万となり、手元に残る資金は大幅に増えることになる。
金融庁も2026年度(令和8年度)の税制改正要望において、分離課税の導入を含む課税方法の見直しを明記している。
過去の事例を見ると、外国為替証拠金取引(FX)の場合、一般に普及してから税制が整備されるまでに10年以上を要した。
仮想通貨が広く認知され始めた2017年を起点とすれば、2028年から2029年頃の税制改正は過去のパターンとも合致する。
投資家は引き続き、最新情報を注視しておく必要があるだろう。
ポイント
- 仮想通貨の申告分離課税(税率約20%)の導入は2028年1月になる見通し。
- 現行の雑所得(最大55%)から株式と同様の税制へ移行し、損失繰越も可能になる案。
- 政府は2026年の金融商品取引法改正による規制強化を優先し、その後の税制変更を検討。
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