デジタル形式で金の所有権を表す「トークン化された金(tokenized gold)」は28日、市場価値が過去最高の14億ドル(約2114億円)に達した。同時に取引量も1年以上で最高レベルを記録している。
テザー社のテザーゴールド(XAUT)とパクソス社のPAX Goldが市場を主導しており、それぞれ7億4900万ドル(約1131億円)と6億5300万ドル(約986億円)の時価総額を有している。この成長は、物理的な金の価格が1オンス3000ドル(約45万3000円)を超える史上最高値に達したことと時期を同じくしている。
トークン化された金の市場拡大と金価格の上昇
金価格の上昇は投資家の関心を高め、トークン化された金などの金関連資産の成長に寄与している。ステーブルコイン市場全体も3月に大幅な成長を見せ、通貨や金などの商品に連動する新しい暗号資産(仮想通貨)を含む総市場価値は2310億ドル(約3兆4881億円)を超えた。
世界経済の不確実性とインフレ圧力により、安全資産としての金の地位が強化され、トークン化された金への投資家の関心が高まっている。トークン化された金は、物理的な金の所有に比べて取引や保管が容易であり、小口投資も可能なことから、新たな投資層を引き付けている。
市場競争と技術革新がトークン化資産を推進
テザーのUSDTは依然として最大のステーブルコインであるが、競争の激化により市場シェアは減少している。一方で金や米国債などのトークン化資産は、金融市場における効率性とアクセシビリティの向上の可能性から注目を集めている。
ブロックチェーン技術の進歩により、投資家が従来の資産をデジタルで簡単に管理できるようになり、トークン化資産の成長を後押ししている。ブラックロックなどの大手金融機関もトークン化ファンドに投資を行い、金や米国債などのトークン化資産市場の正当性をさらに高めている。
これらのトークン化資産は分散型金融(DeFi)プラットフォームとの統合も進んでおり、より幅広い金融サービスへのアクセスを可能にしている。
専門家によれば、トークン化された金の市場は今後も拡大が続くと予想され、従来の金投資とおすすめ仮想通貨投資の架け橋として機能することが期待されている。
ポイント
- トークン化された金の市場価値が2025年3月に過去最高の14億ドルに到達
- テザーゴールド(XAUT)とPAX Goldが市場をリード、金価格の上昇が需要を促進
- 世界経済の不確実性とインフレ圧力が金を「安全資産」として魅力的にしている
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