ポイント
スイスとオーストラリアの中央銀行は、仮想通貨の変動性やセキュリティ上の懸念を理由に、戦略的な暗号資産(仮想通貨)準備を設ける計画はないと表明した。
両国の中央銀行は、仮想通貨市場の高い変動性や流動性の問題、さらにはセキュリティリスクが、国家準備として仮想通貨を保有する上での大きな障壁となっていると指摘している。この決定は、一部の国が仮想通貨を外貨準備の一部として検討し始めている中で発表された。
💥BREAKING:
SWISS NATIONAL BANK REJECTS BITCOIN 🚨
SNB President Martin Schlegel says $BTC is too volatile and lacks the qualities of a good currency.
THEY’LL REGRET THIS! pic.twitter.com/axuNIFmF8x
— Crypto Rover (@rovercrc) March 1, 2025
中央銀行が挙げる仮想通貨採用への懸念点
スイス国立銀行(SNB)の関係者は、「仮想通貨市場の極端な価格変動は、国家の準備資産として適さない主要因である」と説明した。また、流動性の問題も重要な懸念事項として挙げられており、特に市場が急激に変動する場合、大量の仮想通貨を迅速に売却することが難しい状況がある。
一方、オーストラリア準備銀行(RBA)は、仮想通貨のセキュリティリスクに焦点を当て、「ハッキングやその他のセキュリティ侵害のリスクが国家準備として受け入れられるレベルを超えている」と指摘した。
世界の中央銀行と仮想通貨への姿勢
この発表は、世界の中央銀行における仮想通貨に対する慎重な姿勢を反映している。一方で、エルサルバドルなど一部の国ではビットコイン(BTC)を法定通貨として採用し、国家準備の一部とする動きも見られる。
金融専門家によると、伝統的な中央銀行は保守的な資産管理アプローチを取る傾向があり、ゴールドや主要国の法定通貨などの安定した資産に焦点を当てているという。
両中央銀行は、将来的に仮想通貨市場がより成熟し、変動性が低下した場合には、その立場を再評価する可能性があるとしながらも、現時点では伝統的な資産による準備金保有を継続する方針を示している。多くの投資家がハードウェアウォレットを使用して自己管理するのとは対照的に、国家レベルでの仮想通貨管理にはさらに複雑な課題が存在する。
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