米ナスダック上場企業ストラテジー(旧マイクロストラテジー)は27日、ビットコイン(BTC)の大型追加購入を実施した。
同社は約14億2,000万ドル(約2,031億円)を投じ、15,355 BTCを購入した。今回の購入における平均価格は92,737ドル(約1,326万円)となり、4月27日時点での総保有量は553,555 BTCに達した。
ストラテジーのビットコイン戦略
ストラテジーの積極的な暗号資産(仮想通貨)購入戦略は、創業者でありCEOのマイケル・セイラー氏のビジョンに基づいている。同氏は、ビットコインをインフレヘッジとなる価値保存手段として位置づけ、企業財務戦略の中核に据えている。
同社の総保有ビットコインは約379億ドル(約5兆4,200億円)で取得されており、1BTCあたりの平均取得価格は68,459ドル(約979万円)となっている。現在の市場価格(約95,000ドル台)を考慮すると、保有ビットコインの時価総額は約520億ドル(約7兆4,360億円)に上る。
今年に入ってからのビットコイン投資による利回りは13.7%に達している。同社は今年1月にマイクロストラテジーからストラテジーへ社名変更し、企業ブランドカラーをオレンジに変更するなど、ビットコイン戦略への注力を鮮明にしている。
資金調達と購入方法
今回の購入資金は、コモンATM(At-The-Market)およびストライクATM(STRK ATM)を通じた株式売却による約14億4,000万ドル(約2,056億円)の収益から調達された。
同社はクラスA普通株式および8.00%シリーズA永久ストライフ優先株式の売却を行い、定期的な資金調達を実施している。こうした多様な資金調達方法を活用することで、継続的なビットコイン購入戦略を展開している。
同社が3月末に保有していた約50万BTCから、わずか1カ月で5万BTC以上を追加購入した積極性は、市場関係者の注目を集めている。
市場への影響と今後の見通し
ストラテジーのビットコイン大量保有は、他の企業や機関投資家にも影響を与えつつある。日本では、メタプラネットがビットコイン保有を増やし、4月には累計4,206 BTCに達している。
一方で市場では、同社の積極的な投資戦略に対する懸念も一部で浮上している。2月には同社株価が史上最高値から50%下落した局面もあり、株価とビットコイン価格の連動性に関するリスクが指摘されている。
それでも同社は買い増しを継続しており、市場のビットコインの今後の需要を下支えする存在となっている。米国でのビットコインETF上場以降も独自の投資戦略を堅持し、今後も保有量を増やす方針を示している。
ポイント
- マイクロストラテジーが15,355 BTCを約2,031億円で購入した。
- 同社のビットコイン総保有量は553,555 BTC、平均取得価格は約979万円である。
- 購入資金は主に市場価格株式売却プログラムで調達され、今後も追加購入が見込まれる。
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