資産運用会社の3iQコープは17日、カナダ初のソラナ(SOL)現物ステーキング上場投資信託(ETF)が好調な滑り出しを見せたと発表した。

カナダ初のソラナ現物ステーキングETF、取引開始直後から資金流入

同社がトロント証券取引所(TSX)で2025年4月16日に取引を開始した「3iQ Solana Staking ETF」(ティッカー: SOLQ, SOLQ.U)は、わずか2日間で運用資産総額(AUM)が9,000万カナダドル(約90億900万円)に達した。

これは、世界で初めて物理的な暗号資産(仮想通貨)であるソラナを保有し、ステーキング機能を持つ現物ETFである。投資家は、アルトコインを直接保有する技術的なハードルなしに、ソラナの保有とステーキング報酬の獲得が可能となる。

このETFの立ち上げには、ヘッジファンドのスカイブリッジ・キャピタルが5,000万米ドル(約71億5,000万円)の先行投資を行っており、機関投資家からの強い関心を示している。

好調な滑り出しの背景

このETFの成功の背景には、いくつかの要因がある。まず、カナダが仮想通貨関連の金融商品に対して先進的な規制環境を持っている点が挙げられる。カナダは2021年2月に世界初のビットコイン現物ETFを承認しており、今回のソラナETFもその流れを汲むものだ。

また、ソラナブロックチェーンの高い処理能力とステーキングによる利回りへの仮想通貨投資の関心が高まっている。

有名投資会社アーク・インベストも、このETFに520万ドル(約7億4400万円)を投資し、50万株を購入したことが報じられており、機関投資家の幅広い採用を示している。

ソラナは時価総額でイーサリアムに次ぐ第二位のブロックチェーンで、総ロック価値(TVL)は70億ドル以上に達している。高速で低コストのトランザクションを特徴とし、分散型アプリケーション向けの主要プラットフォームとして台頭している。

ステーキングの魅力と今後の展望

SOLQは、保有するソラナをステーキングすることで、投資家に受動的な収益(イールド)を生み出すことを目指している。ソラナは高い処理能力と比較的低い手数料から、イーサリアムなどの他の主要な仮想通貨のステーキングよりも高いパフォーマンスを発揮する可能性があるとされる。

このETFはカナダドル建て(SOLQ)と米ドル建て(SOLQ.U)の両方で提供され、初年度は管理手数料を0%に設定しているなど価格競争力も高い。世界中の機関投資家および個人投資家がアクセスしやすい設計となっている。

一方で、ステーキングに伴う資産の流動性ロックアップ期間や、他の国・地域における規制の不確実性は、依然として考慮すべきリスク要因である。米国では複数のスポットソラナETF申請の審査が続いているが、SECはこれまでETFでのステーキングを承認していない。カナダでの成功が、他の市場での同様のETF承認に向けた動きを加速させるか注目される。

ポイント

  • カナダ初のソラナ現物ステーキングETF「SOLQ」がトロント証券取引所に上場した。
  • 取引開始後わずか2日で運用資産総額(AUM)が9,000万カナダドル(約90億900万円)に到達した。
  • 機関投資家の高い関心やカナダの先進的な規制環境が、好調なスタートの背景にある。

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Yugo Fujimaki
Yugo Fujimaki
仮想通貨ライター

2021年に仮想通貨投資を始める。以降、同分野での専門的な知識を深めながら自身の... 続きを読む

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