暗号資産(仮想通貨)ソラナ(SOL)は24日、約2万1000円前後で取引される中、過去2週間で25%という大幅な下落を記録している。価格は一時2万円を割り込む場面もあり、10月中旬以来の最安値を更新した。
この下落は、リブラトークンをめぐるスキャンダルとミームコイン市場全体の低迷が背景にある。SOLの下落は、複数の大手資産運用会社がソラナETF(上場投資信託)の申請を進めている状況にもかかわらず進行しており、市場の先行きに不透明感が広がっている。
ポイント
- ソラナ(SOL)が10月中旬以来の最安値を記録し、24時間で9%下落
- リブラトークンをめぐるスキャンダルや全般的なミームコインの勢いの低下が影響
- 複数の大手資産運用会社がソラナETFを申請しているが、市場は冷えた状態
リブラスキャンダルの余波続く
この急落は、ソラナブロックチェーン上で発行されたリブラトークンが数時間でその価値の約90%を失った事件から約10日後に発生した。
このトークンはアルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領が自身のSNS投稿で宣伝したことで注目を集めたが、その後詐欺疑惑が浮上し、大統領の弾劾を求める声が高まっている。
ミレイ大統領はその後、問題の投稿を削除し、このコインの創設について知らなかったと否定したが、この出来事はソラナエコシステム全体の評判に少なからぬ打撃を与えたとみられる。
ETF申請進むも投資家心理は冷え込み
SOLの下落は、かつては活況を呈していたミームコイン市場から投資家が撤退している流れの中で起きている。リスク・ディメンションズのマーク・コナーズ最高投資責任者は、「市場の不確実性が高まる中、投資家は潜在的な利益よりも誠実さを優先するようになっている」と指摘している。
同氏によれば、「この1か月の下落ではソラナがイーサリアムを上回っており、ソラナは-38%だったのに対し、イーサリアム(ETH)は-18%」と、価格下落の差が広がっているという。
一方で、フランクリン・テンプルトンがグレイスケール、ビットワイズ、カナリー、21シェアーズ、ヴァンエックに続き、ソラナベースのファンドに対する米証券取引委員会(SEC)の承認を求める申請を行った。ブルームバーグのシニアアナリスト、エリック・バルチュナス氏は、SECがソラナETFを承認する確率を70%と見積もっている。
市場の専門家は、ミームコイン熱の冷え込みがソラナの価格に大きな影響を与えていると分析している。1月のドナルド・トランプ氏に関連したコインのローンチ時に比べ、市場の熱狂は明らかに静まっている状況だ。今後、ETF承認の進展やミームコイン市場の動向が、ソラナの価格回復の鍵を握ることになりそうだ。
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