米国投資データ分析会社Farside Investorsはこのほど、ビットコインETFの資金流入に関する最新データを公開した。
現物ビットコインETF市場は5月に入っても堅調な資金流入を維持し、ドナルド・トランプ大統領の利下げ要請と米FRB（連邦準備制度理事会）の金融政策を巡る駆け引きの中で、暗号資産（仮想通貨）市場にとって重要な支援材料となっている。
市場環境：ビットコインETF資金流入と連動した調整局面
今週の仮想通貨市場は、全体的に調整局面へと転じている。ビットコイン（BTC）は直近の高値から反落し9万3700ドル台付近まで下げたが、現物ビットコインETFへの資金流入は継続しており、強い機関投資家の関心が浮き彫りとなっている。
2025年5月の最新データによると、ビットコインETFの純資産総額は1000億ドルの大台に到達。特に近年はブラックロックのiシェアーズ・ビットコイン・トラスト（IBIT）の資金流入が一服する一方、フィデリティやアークの金融商品が追従し、ETF市場全体の勢いを維持している。
こうした資金流入の活況を背景に、ビットコイン以外の有望アルトコインに投資家の視線が集まっている。
ポルカドット（DOT）
ポルカドットは、価格が過去最安値圏にある現状を逆手に取った有望アルトコイン銘柄の筆頭格だ。
2023年以降3.82ドル付近で底堅く推移し、テクニカル面ではクアドラプルボトム（4回底打ち）のパターンを形成。上値目途は11.57ドルとされており、このレジスタンスを突破すれば200％近い上昇余地が示唆されている。
また、DOTのステーキング利回りは約11.5％という高水準。スポット型DOT ETFの実現期待やPolkadot 2.0最終フェーズへの移行も進み、今後開発進展に伴う上昇ポテンシャルは引き続き高い。
チェーンリンク（LINK）
チェーンリンクは暗号資産業界最大級のオラクル（外部データ連携）ネットワークとして知られ、そのクロスチェーン・インターオペラビリティ・プロトコル（CCIP）は現実資産トークン化分野でもスタンダードとなっている。
テクニカル分析では、LINKのチャートに強気転換の前兆であるフォーリングウェッジ（下落ウェッジ）形成や、逆三尊（逆ヘッド・アンド・ショルダー）パターンが確認されている。
2025年第4四半期には160ドルを超える可能性を示唆しており、中長期の投資機会として注目を集めている。
ユニスワップ（UNI）
ユニスワップは、分散型取引所（DEX）業界で圧倒的な取引量シェアを持つリーディング銘柄。
2024年11月の高値から74％下落したことで割安感が意識される一方、直近30日間の取扱高は510億ドル超と、ライバルのパンケーキスワップ（PancakeSwap）を大きく上回る。
さらに独自のレイヤー2ネットワーク「Unichain」もローンチされており、同ネットワーク上の総資産額は42億ドルとなり、アバランチ（Avalanche）やクロノス（Cronos）といったL1チェーンを凌駕する急速な成長を見せている。
Solaxy（SOLX）
Solaxyはソラナ（SOL）ブロックチェーン上に構築されたレイヤー2プロトコル。メインチェーンにオフチェーン処理を組み合わせることで、取引の効率性やスケーラビリティを大幅に向上させている。
ソラナとイーサリアム（ETH）間のクロスチェーン・アーキテクチャを採用し、異なるエコシステム間での流動性の橋渡しや、ネットワークの混雑・手数料高騰など従来型チェーンが直面する課題に対して革新的な解決策を提示している点が特徴だ。
特にソラナの課題であるネットワーク混雑問題と処理能力の限界を解決する世界初のソラナL2として注目を集め、プレセールでは3000万ドル超を調達。
専門家の間では「次のArbitrum」とも呼ばれ、2025年末までに0.025ドル到達の予測も出ている。
ポイント
- 主要中央銀行イベントを前に仮想通貨相場が調整局面入り
- ビットコインETF資金流入継続で機関投資家の関心は高水準を維持
- 今後有望なアルトコインとしてSolaxy（SOLX）など先進的なL2にも注目が集まる
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