イーサリアム、ガス料金が半年ぶりの安値水準に｜その要因は？

イーサリアム（ETH）の平均ガス料金はこのほど、1gwei（約9円）を下回っている。これは、2024年8月ぶりの最安値水準となる。

ネットワーク活動の低下が要因か

オンチェーン分析プラットフォームのSantimentによると、イーサリアムの送金手数料の平均0.41ドルとなっており、イーサリアムネットワークの活動性が低下していることを示唆しているという。

💸 The average fee of an Ethereum transfer currently sits at just $0.41, in contrast to the $15.21 high point of the past 2 years. When Ethereum transaction fees are low, it usually means the network is not overly crowded. When users are not paying high prices to move their ETH… pic.twitter.com/G22qd3eTl8

— Santiment (@santimentfeed) February 19, 2025

ガス料金は、ネットワーク上の分散型取引所（DEX）などを通して発生するトランザクションを実行する際に必要な手数料で、ネットワーク需要や価格上昇を示す重要な指標とされている。

例えば、2024年3月にETHが4,000ドルに達した際、平均ベース料金は90gweiを超えていた。一方で最近は、アクティブなイーサリアムアドレス数は減少傾向にあり、ETH価格も3,000ドル以下を推移している。

アップデートやL2成長も影響

また、この急激なガス料金の低下は、直近のネットワークアップデートやレイヤー2（L2）成長も影響していると考えられる。

イーサリアムは、2024年「デンクン」アップデートによってレイヤー2のトランザクションコストが低下。メインネットからL2への移行が進んでいる。

また直近でも、ガスリミット（トランザクションを処理できる容量）が20%ほど引き上げられており、コストが低下している可能性がある。

イーサリアムのヴィタリック・ブテリン共同創業者は、このガス制限を現行の10倍に引き上げることを提案している。