ポイント
- ドバイ金融サービス機構がCircle社のUSDCとEURCを初めて認定ステーブルコインに認定
- 認定により、ドバイ国際金融センター内の企業が決済や資金管理などに活用可能となる
- UAEでは2024年、暗号資産関連の規制整備が進行中
ドバイ金融サービス機構(DFSA)は24日、Circle社のステーブルコインであるUSDCとEURCを、同機構の暗号資産トークン制度における認定トークンとして正式に承認した。
この認定により、ドバイ国際金融センター(DIFC)に拠点を置く企業は、決済や資金管理、各種サービスなど幅広いデジタル資産アプリケーションにこれら2つのステーブルコインを統合できる。
2004年に設立されたDIFCは、中東、アフリカ、南アジア地域で事業を展開する企業向けの金融特区と経済自由区だ。DIFCによると、同区域には現在約7,000社が活動しており、2023年から25%増加したという。DIFCでは認定された暗号資産トークンのみが使用・運用を許可されている。
USDC & EURC are the first stablecoins recognized by the Dubai Financial Services Authority (DFSA)!
This reinforces Circle’s position as the only major global stablecoin issuer compliant with European Union (MiCA) regulations and Canada’s new listing rules.
This recognition… pic.twitter.com/QduRbNPpLo
— Circle (@circle) February 24, 2025
UAEにおける暗号資産規制の進展
USDCとEURCの認定トークン承認は、アラブ首長国連邦(UAE)における規制が明確化されていることを示す。2024年、UAEの規制当局は同国の急成長する暗号資産セクターを形作る一連の法律とライセンスフレームワークを導入した。
6月には、UAE中央銀行がステーブルコインの監督とライセンス付与を管理する新システムの発行を承認している。また、ドバイは6月にファンド向け暗号資産トークン規則を更新し、外国と国内ファンドのデジタル資産投資を可能にした。
ステーブルコイン市場の競争と成長
CircleのステーブルコインがDIFCで最初に認定される一方、Circleの主要競合であるTether社はUAEの他地域での存在感を高めている。2023年12月、Tetherの米ドル連動ステーブルコインであるUSDT(テザー)はアブダビで認定仮想資産となった。また、TetherはUAE不動産プラットフォームReelly Techとの提携を通じ、UAE不動産市場へのUSDTの統合を進めている。
Circleは積極的にUSDCを発行している。1月8日から2月10日の間に、このステーブルコインの時価総額は456億ドル(約6兆8400億円)から563億ドル(約8兆4450億円)に増加し、23.4%の伸びを記録した。2月24日時点でのUSDCの時価総額は572億ドル(約8兆5800億円)となっている。DefiLlamaによると、TetherのUSDT市場シェアは63%と高い水準を維持している。
ステーブルコインの利用拡大は、今回の仮想通貨高騰相場における主要なトレンドの一つだ。ステーブルコイン市場の時価総額は2023年12月以降、約1000億ドル(約15兆円)増加している。
ドバイと仮想通貨の未来
今回の承認は、ドバイが金融ハブとしての地位を強化しつつ、仮想通貨やブロックチェーン技術を積極的に取り入れる姿勢を示している。特にステーブルコインの認定は、伝統的な金融システムとデジタル資産の橋渡しとなり、実用的な決済手段として普及する可能性を高める。
今後、ドバイを含むUAE全体で暗号資産に対する規制の整備が更に進むことで、より多くの企業や投資家を引き付けることが予想される。中東地域における暗号資産の採用促進に向け、重要な一歩を踏み出したと言えるだろう。
無料のビットコイン・クラッシュコース
- 10万人以上の学習者に支持されています
- 連続7日間、1日1通のメール
- 簡潔で学べる内容を保証!
99Bitcoinsを信頼する理由
2013年に設立された99Bitcoinsのチームメンバーは、ビットコイン黎明期から仮想通貨のエキスパートとして活躍してきました。
毎週の調査時間
10万以上月間読者数
専門家による寄稿
2000+検証済み仮想通貨プロジェクト